日本一長く走るEV! メルセデス・ベンツEQS発売 価格/サイズ/内装は? EQEも導入
公開 : 2022.09.29 14:10 更新 : 2022.10.02 14:46
バッテリーの保護/後輪操舵
前述のように、EQS、EQEともブランド初のEV専用プラットフォームを採用する。
メルセデス・ベンツの安全に関する内部基準は多くの場合、法的要件よりさらに厳格なものとなる。とくに衝突関連の要件は、いわゆる「リアル・ライフ・セーフティ」の基本思想にもとづくもので、開発要件に社内事故調査の結果を反映している。
バッテリーはアンダーボディ内の衝突に対して保護された部分に置かれており、側面のアルミニウムの押出成型材などボディシェル構造内に組み込まれている。
電動パワートレイン用モジュールは、前部・側部のエネルギー吸収構造と高剛性の二重壁ベースプレートを備えたハウジング内に収納され、保護効果を向上。
また、日常走行に対応した多段階安全システムも搭載した。これは、温度、電圧、絶縁状態などを監視する統合システムで、エラーが発生した場合にバッテリーを停止する。
サスペンションは、いずれもフロントに4リンク式、リアにマルチリンク式を採用。また、連続可変ダンピングシステム「ADS+」とエアサスペンションを組み合わせたエアマティックを標準装備する。
さらに、いずれもリアアクスル・ステアリング(EQS 450+:最大4.5度 EQS 53:最大9度 EQE 350+:最大10度 EQE 53:最大3.6度)を備え、小回り性能に抜かりはない。これはステアリング操作だけでなく、ブレーキやサスペンションなどの車両ダイナミクスコントロールに統合制御されている。
航続距離700km 充電時間は?
パワートレインについては、「EQS 450+」はリアアクスルに電動パワートレイン(eATS)を搭載する後輪駆動。最高出力333psを発生。
一充電航続可能距離は、日本で販売されているEVの中で最長(2022年9月時点)となる700kmを誇る。
「EQS 53 4マティック+」は前・後にeATSを備える四輪駆動。最高出力は658psを発生し、航続可能距離は601km。
トルクシフト機能によって前・後のモーター間で駆動トルクの連続可変配分が行われるため、駆動力は常に最適配分される。
「EQE 350+」はリアアクスルにeATSがある後輪駆動で、最高出力292psを発生し、航続可能距離は624kmだ。
「EQE 53 4マティック+」は前・後にeATSを備えた四輪駆動で、トルクシフト機能も備える。最高出力は625psを発生。航続可能距離は526km(欧州値)。
いずれも大容量のリチウムイオンバッテリーを搭載しており、エネルギー容量は、EQSが107.8kWh、EQEが90.6kWh。
充電は、6.0kW(200V・30A)までの交流普通充電と、150kWまでの直流急速充電(CHAdeMO規格)に対応。急速充電による充電(10%〜80%)は下記の通り。
EQS 50kWタイプ:110分、90kWタイプ:55分、150kWタイプ:48分
EQE 50kWタイプ:105分、90kWタイプ:54分、150kWタイプ:49分
また日本仕様は、クルマから車外へ電力供給できる双方向充電が可能だ(別途、充放電器が必要)。