見て良し、走って良し フィアット500e 長期テスト(最終回) EVを身近な存在に

公開 : 2022.10.22 09:45

セカンドオピニオ

2007年の登場以来、フィアット500は実用的な小型車というより、オシャレなライフスタイルを象徴するアイテムとしてイメージを形成してきた。それは新世代のBEVにとっても、重要な要素といえる。

これは悪いことではない。しかも、500eは都心部でのドライビング体験が魅力的。理想的な組み合わせといえるだろう。 Felix Page(フェリックス・ペイジ)

フィアット500e 42kWh アイコン(英国仕様)
フィアット500e 42kWh アイコン(英国仕様)

テストデータ

気に入っているトコロ

50km/hまでの加速力:赤信号からの加速で、思わず笑みが溢れることが何度もあった。
インフォテインメント・システム:素早く動き、シンプルで、スマートフォンとの親和性も高い。コンパクトカーとしては、例外的に優れていた。
スタイリング:オリジナルのフィアット500のイメージを崩すことなく、巧みにモダナイズしている。

気に入らないトコロ

航続距離:条件のいい日に満充電にしても、走れる距離は273kmに留まる。
ドライビングポジション:従来の500より改善しているものの、座面は高く、ペダルレイアウトが今ひとつ。

走行距離

フィアット500e 42kWh アイコン(英国仕様)
フィアット500e 42kWh アイコン(英国仕様)

テスト開始時積算距離:1094km
テスト終了時積算距離:5586km

価格

モデル名:フィアット500e 42kWh アイコン(英国仕様)
開始時の価格:2万8495ポンド(約470万円)
現行の価格:2万8835ポンド(約475万円)
テスト車の価格:3万175ポンド(約497万円)

オプション装備

グレイシャー・ブルー塗装:600ポンド(約9万9000円)
17インチ・アルミホイール:500ポンド(約8万2000円)
ウインター・パッケージ:450ポンド(約7万4000円)
ワイヤレス・スマートフォン充電機能:130ポンド(約2万1000円)

燃費&航続距離

公称航続距離:320km
駆動用バッテリー容量:37.3kWh(実容量)
最高航続距離:270km(7.0km/kWh)
最低航続距離:191km(5.0km/kWh)
平均航続距離:226km(6.1km/kWh)

長期テスト車のスペック

全長:3632mm
全幅:1683mm
全高:1527mm
最高速度:149km/h
0-100km/h加速:9.0秒
車両重量:1365kg
パワートレイン:AC同期モーター
最高出力:119ps
最大トルク:22.3kg-m
ギアボックス:シングルスピード
トランク容量:185L
ホイールサイズ:17インチ
タイヤ:205/45 R17

メンテナンス&ランニングコスト

リース価格:246ポンド/月(約4万円/月)
CO2 排出量:0g/km
メンテナンスコスト:なし
その他コスト:なし
エネルギーコスト:364ポンド(約6万円/電気)
エネルギー含めたランニングコスト:364ポンド(約6万円/電気)
1マイル当りコスト:0.13ポンド(約21円)
不具合:インフォテインメント・システムのフリーズ

記事に関わった人々

  • 執筆

    トム・モーガン・フリーランダー

    Tom Morgan-Freelander

    英国編集部ライター
  • 翻訳

    中嶋健治

    Kenji Nakajima

    1976年生まれ。地方私立大学の広報室を担当後、重度のクルマ好きが高じて脱サラ。フリーの翻訳家としてAUTOCAR JAPANの海外記事を担当することに。目下の夢は、トリノやサンタアガタ、モデナをレンタカーで気ままに探訪すること。おっちょこちょいが泣き所。

長期テスト フィアット500eの前後関係

前後関係をもっとみる

関連テーマ

おすすめ記事

 

人気記事