A7 スポーツバックのサルーン版 アウディA7 L クワトロへ試乗 PHEV版が欲しい

公開 : 2022.11.07 08:25

適度にスポーティなハンドリング

全長が5mを超えるA7 Lは後輪操舵システムを搭載し、リアタイヤは最大5度まで向きを変える。市街地での取り回しに貢献するものの、ボディは大きく、狭い地下駐車場では近接アラームが常に鳴り響きそうだ。

ドライビングポジションは低く、操縦性は適度にスポーティ。ドライブモードをダイナミックにすると、軽快なコーナリングを楽しめる。ステアリングホイールの裏にはシフトパドルも備わり、ドライバーの気持ちを刺激してくれる。

アウディA7 L 55TFSI クワトロ Sライン・エディション1(中国仕様)
アウディA7 L 55TFSI クワトロ Sライン・エディション1(中国仕様)

エアサスペンションが標準で、乗り心地は快適。国を横断するような、長距離の高速移動にもぴったりだろう。

エンジンは3.0LのV6ターボで、電圧48Vのマイルド・ハイブリッド。アイドリングストップ機能を搭載するが、停止時にブレーキペダルから力を抜くと、すぐにエンジンが始動する場面が多かった。もう少し制御は見直しても良さそうだ。

中国の自動車産業は進歩がめざましく、自国産の上級バッテリーEVは驚くほど装備が充実していることが多い。マイルド・ハイブリッドの動力性能も考えると、アウディA7 Lは若干不利かもしれない。まずはプラグイン・ハイブリッド版が必要だろう。

アウディA7 L 55TFSI クワトロ Sライン・エディション1(中国仕様)のスペック

中国価格:67万7700元(約1391万円)
全長:5046mm
全幅:1908mm
全高:1429mm
最高速度:249km/h(リミッター)
0-100km/h加速:5.6秒
燃費:−
CO2排出量:−
車両重量:2030kg
パワートレイン:V型6気筒2995ccターボチャージャー+ISG
使用燃料:ガソリン
最高出力:334ps
最大トルク:50.6kg-m
ギアボックス:7速デュアルクラッチ・オートマティック

記事に関わった人々

  • 執筆

    マーク・アンドリュース

    Mark Andrews

    英国編集部ライター
  • 翻訳

    中嶋健治

    Kenji Nakajima

    1976年生まれ。地方私立大学の広報室を担当後、重度のクルマ好きが高じて脱サラ。フリーの翻訳家としてAUTOCAR JAPANの海外記事を担当することに。目下の夢は、トリノやサンタアガタ、モデナをレンタカーで気ままに探訪すること。おっちょこちょいが泣き所。

関連テーマ

おすすめ記事

 

人気記事