仏DSから2ドア・クーペ登場? 815馬力の高性能EV Eテンス・パフォーマンス

公開 : 2022.10.19 06:25

DSは、高性能EVコンセプト「Eテンス・パフォーマンス」をパリ・モーターショー2022で一般公開しました。将来的にサーキット専用モデルとして市販化される可能性もある電動スポーツカーです。

DSの電動スポーツ 市販化の可能性も

フランスの自動車メーカーであるDSは、パリ・モーターショー2022で、高性能の2ドアEVコンセプト「Eテンス・パフォーマンス」を公開した。現状ではコンセプトモデルに過ぎないが、将来的に市販化の可能性もある。

Eテンス・パフォーマンスは、2016年のジュネーブ・モーターショーで披露されたコンセプトモデル「Eテンス」を大幅に改良した電動スポーツクーペで、「ハイパフォーマンスの実験室」と表現されている。

パリ・モーターショー2022で披露されたDS Eテンス・パフォーマンス
パリ・モーターショー2022で披露されたDS Eテンス・パフォーマンス    AUTOCAR

フォーミュラEチームのDSパフォーマンスが設計した新しい電動パワートレインを採用し、フロントに最高出力340ps、リアに475psのモーターを搭載。合計815psというフォーミュラEマシンの3倍以上の出力と、815kg-mものトルクを実現した。

Eテンス・パフォーマンスが搭載するバッテリーは、トータル・エナジー社と共同開発したもので、リアのカーボン・アルミニウム複合材の「エンベロープ」に収められ、独自素材と液浸冷却を特徴としている。DSは、このシステムで最大放電定格600kWを発揮でき、「次世代の市販モデルに向けた新しい道を探ることができる」と述べている。

デザインとしても、DSの次世代EVを示唆するものとなっている。フロントには、ブランドのトレードマークである六角形グリルに代わって、角張った新しい「表現のための面」があり、その両サイドには新デザインのランニングライトとデータ収集用のカメラが配置されている。

コックピットも「データを収集するために考えられた」とのことだが、バケットシートとフォーミュラE風のステアリングホイールが、そのスポーツ性を強調している。DSパフォーマンス部門の責任者、トーマス・シュヴォシェはこう語る。

「フォーミュラEで得た経験と、国際的なタイトルから得た専門知識を、明日の高性能EVを予見するプロジェクトに適用することが目的です」

DSのベアトリス・フシェCEOは以前、サーキット専用モデルとしてEテンス・パフォーマンスを市販化する可能性を示唆している。確定ではないが、社内では検討が進められているようだ。

記事に関わった人々

  • 執筆

    フェリックス・ペイジ

    Felix Page

    役職:副編集長
    AUTOCARの若手の副編集長で、大学卒業後、2018年にAUTOCARの一員となる。ウェブサイトの見出し作成や自動車メーカー経営陣へのインタビュー、新型車の試乗などと同様に、印刷所への入稿に頭を悩ませている。これまで運転した中で最高のクルマは、良心的な価格設定のダチア・ジョガー。ただ、今後の人生で1台しか乗れないとしたら、BMW M3ツーリングを選ぶ。
  • 翻訳

    林汰久也

    Takuya Hayashi

    1992年生まれ。幼少期から乗り物好き。不動産営業や記事制作代行といった職を経て、フリーランスとして記事を書くことに。2台のバイクとちょっとした模型、おもちゃ、ぬいぐるみに囲まれて生活している。出掛けるときに本は手放せず、毎日ゲームをしないと寝付きが悪い。イチゴ、トマト、イクラなど赤色の食べ物が大好物。仕事では「誰も傷つけない」「同年代のクルマ好きを増やす」をモットーにしている。

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