軽量&過激な新モデル アルピーヌA110 R 仏で一般公開 最後のエンジン車?

公開 : 2022.10.20 19:25

なぜパワーを高めないのか

AUTOCAR英国編集部は、A110のプログラム・ディレクター、グザヴィエ・ソマー氏へインタビューを行った。

――A110の内燃機関モデルはこれが最後ですか?

「お答えはできませんが、今回発表したA110 Rは、現在のラインナップを完成させるための非常に素晴らしいバージョンだと思います。A110はいわば『エントランスゲート』、GTは高速道路用、Sは一般道とサーキットでスポーティさを発揮するモデル、そしてRは『ラディカル』なバージョンです」

――Rで重視した空力や重量効率は、EVを開発する際にも役立つのでしょうか?

パリ・モーターショー2022で公開されたアルピーヌA110 R
パリ・モーターショー2022で公開されたアルピーヌA110 R    AUTOCAR

「独自に開発したものです。現時点での主目的はA110の空力を改善することでした。しかし、わたし達の専門性を高めれば、その後にあるすべてのバージョンにとってメリットとなるでしょう」

――直接のライバルがいないクルマを、どのようにベンチマークしたのですか?

「A110は唯一無二の存在です。みんなの前でウソをつくのではなく、自分たちなりにもっと過激なものを作ろうという発想でした」

――では、なぜパワーを高めなかったのでしょうか?

「わたし達の目的は、パワー競争ではないからです。アルピーヌのDNAではありません。パワーはすでに十分だと思います。今、お客様が期待しているのは、軽さ、エアロダイナミクス、シャシーの挙動を改善し続けることであり、(A110 Rは)その期待に応えてくれると確信しています」

記事に関わった人々

  • 執筆

    フェリックス・ペイジ

    Felix Page

    英国編集部ライター
  • 翻訳

    林汰久也

    Takuya Hayashi

    1992年生まれ。幼少期から乗り物好き。不動産営業や記事制作代行といった職を経て、フリーランスとして記事を書くことに。2台のバイクとちょっとした模型、おもちゃ、ぬいぐるみに囲まれて生活している。出掛けるときに本は手放せず、毎日ゲームをしないと寝付きが悪い。イチゴ、トマト、イクラなど赤色の食べ物が大好物。仕事では「誰も傷つけない」「同年代のクルマ好きを増やす」をモットーにしている。

関連テーマ

おすすめ記事

 

人気記事