ルノーがサブスク販売を強化 新型EVセダン、年内に欧州発売 モビライズ・リモ

公開 : 2022.10.21 06:05

ルノーの新ブランド、モビライズは年内に欧州で発売する新型EVセダン「リモ」をパリ・モーターショー2022に出展しました。タクシーやハイヤー向けにサブスク形式で販売される予定です。

タクシー向けにサブスク販売

ルノー・グループの新ブランドであるモビライズは、タクシーやハイヤー、法人向けの車両として開発されたEVセダン「リモ(Limo)」をパリ・モーターショー2022で一般公開した。

新型リモは、ルノーと中国の江鈴汽車との合弁会社によって開発されたモデル。昨年9月のミュンヘン・モーターショーで初公開されたが、今回は2022年後半から始まるサブスクリプション形式での販売をアピールするために出展されている。

パリ・モーターショー2022に出展されたモビライズ・リモ
パリ・モーターショー2022に出展されたモビライズ・リモ    AUTOCAR

Dセグメントの4ドア・セダンで、全長は4670mm。最高出力149psと最大トルク22kg-mの電気モーターを搭載し、0-100km/hは9.6秒、最高速度は140km/h(リミッター)とされている。

また、60kWhのリチウムイオンバッテリーを搭載し、航続距離は約450kmとされている。AC/DCシステムでの充電に対応し、3つの走行モードと3段階に調整可能な回生ブレーキを備える。

モビライズによると、新型リモは「通常1日に約240kmを走行する都市部でのハイヤー使用」を想定しているという。そのため、特に街中での実用性を考慮し、旋回直径は11.2mに抑えられている。

スタイリングとしては、特徴的なフロントエンドとクーペのような流麗なフォルムを採用し、ルノーの乗用モデルとの差別化を図った。また、フラッシュ式ドアハンドル、LEDヘッドライト、17インチのアルミホイールを装備する。

先述の通り、タクシーやハイヤーのほか、一般企業の社用車としての使用を想定し、耐久性、使いやすさ、後部座席のスペースに重点を置いて設計された。ホイールベースは2750mmで、後部座席では288mmのニールームを確保している。

インテリアは、耐久性に優れたTEPレザー調の素材で仕上げられた。ダッシュボードには、10.25インチのデジタルメーターと12.3インチのタッチスクリーンを搭載。スマートフォンのミラーリングが可能で、Uberなどのドライバーが必要とするアプリにアクセスできるようになっている。

運転席は長時間の使用でも疲れないように配慮されており、フロントシートの間には冷蔵室が設けられている。リアの収納部には2つのUSBポートとボリューム・コントロールを装備する。ラゲッジスペースは411L。

新型リモは、基本的にサブスクリプション方式で販売される予定だが、一般ドライバー向けにも、運転するたびに料金が発生する従量制のシステムが用意される。

モビライズは、2021年初めにルノー・トゥイージーのデザインを発展させた新型「EZ-1」を発売している。リモは、カーシェアリングやデリバリー向けに今後発売する3台の新型EVのうちの1台だ。

記事に関わった人々

  • 執筆

    ジェームス・アトウッド

    James Attwood

    英国編集部ライター
  • 翻訳

    林汰久也

    Takuya Hayashi

    1992年生まれ。幼少期から乗り物好き。不動産営業や記事制作代行といった職を経て、フリーランスとして記事を書くことに。2台のバイクとちょっとした模型、おもちゃ、ぬいぐるみに囲まれて生活している。出掛けるときに本は手放せず、毎日ゲームをしないと寝付きが悪い。イチゴ、トマト、イクラなど赤色の食べ物が大好物。仕事では「誰も傷つけない」「同年代のクルマ好きを増やす」をモットーにしている。

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