悪党も真っ青? 世界のカッコいいパトカー 86選 後編 珍車に名車、迷車まで

公開 : 2022.10.22 18:45

21:BMW X6(ポルトガル)

ポルトガル共和国の国家警備隊(GNR)は、隣国スペインのグアルディア・シビル(治安警察)に似た準軍事組織である。そのため、警察官も実質的には兵士であり、X6は彼らの優れた移動手段となっている。

BMW X5のスペースと性能は世界中の警察で高く評価されているが、クーペSUVのX6では実用性に欠ける。その分、見た目はややスマートだ。この車両はギャングから押収されたものだと思われる。

21:BMW X6(ポルトガル)
21:BMW X6(ポルトガル)

20:ポルシェ356(オランダ)

欧州各地の警察が導入したポルシェ356。初期型はドイツ、ベルギー、オランダ、そしてオーストリアで人気を博した。この車両は、オランダ警察が使用した約40台のうちの1台である。現存するのはわずか3台で、そのうちの1台は2014年10月に23万5000ユーロ(約3450万円)という高値で落札された。

20:ポルシェ356(オランダ)
20:ポルシェ356(オランダ)

19:クライスラー300SRTコア(オーストラリア)

オーストラリアで最も人口の多いニューサウスウェールズ州のハイウェイ・パトロールは、制限速度などの交通法規を非情なまでに効率的に取り締まっていることを、一部のオーストラリア人が残念そうに証言している。

このハイウェイ・パトロールは、V6エンジンを搭載したホールデン・コモドアとフォード・ファルコンなどの国産車からの切り替えにあたり、BMW 530 Dとクライスラー300SRTコアを導入した。

19:クライスラー300SRTコア(オーストラリア)
19:クライスラー300SRTコア(オーストラリア)

クライスラー300をベースにしたSRTコアは、6.4L HEMI V8を搭載し、最高出力476ps、0-100km/h加速4.6秒、最高速度250km/hを誇るスリリングなモデル。古き良き時代のオーストラリアを彷彿とさせるものであり、今後、このような警察車両は二度とお目にかかれないであろう。

18=アルピーヌA110(フランス)

2021年末、アルピーヌは、フランス国家憲兵隊の緊急対応チーム向けに、A110の特注車を製作した。フランス警察では、1966年に初代A110を使用していたことで有名だ。

特別なカラーリングが施され、フロントとリアに反射材デカール、ルーフにはブルーの点滅灯が装着されている。標準車と同じ1.8L 4気筒エンジンを搭載し、最高出力255ps、最大トルク32kg-mを発生させる。車内には警察無線やオーダーメイドなど、専門的な装備を多数搭載。見た目もクールだ。

18=アルピーヌA110(フランス)
18=アルピーヌA110(フランス)

18=ハイランド・ギャロン(スコットランド)

スコットランドの北部警察は、連合王国で最も高い山を含む険しい高地や島々を取り締まっている。以前は旧式のスノートラックを使用していたが、1982年に写真のハイランド・ギャロン(Highland Garron)のようなATV(全地形対応車)を導入した。

スコットランドの厳しい冬で重宝され、山岳救助や豪雪で取り残された家の人々を助けたと記録されている。重要な役割を果たしたカッコいいマシンだ。

18=ハイランド・ギャロン(スコットランド)
18=ハイランド・ギャロン(スコットランド)

記事に関わった人々

  • 執筆

    AUTOCAR UK

    Autocar UK

    世界最古の自動車雑誌「Autocar」(1895年創刊)の英国版。
  • 翻訳

    林汰久也

    Takuya Hayashi

    1992年生まれ。幼少期から乗り物好き。不動産営業や記事制作代行といった職を経て、フリーランスとして記事を書くことに。2台のバイクとちょっとした模型、おもちゃ、ぬいぐるみに囲まれて生活している。出掛けるときに本は手放せず、毎日ゲームをしないと寝付きが悪い。イチゴ、トマト、イクラなど赤色の食べ物が大好物。仕事では「誰も傷つけない」「同年代のクルマ好きを増やす」をモットーにしている。

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