異例の祭典に パリ・モーターショー2022 まとめ 注目はフランス車と中国車
公開 : 2022.10.25 06:05
アルピーヌA110 E-Ternite
A110 E-Terniteは、電動化されたアルピーヌの未来を垣間見せるEVプロトタイプで、今後発売されるEVモデルの軽量化と俊敏性を紹介している。
アルピーヌ初の走行可能なEVであり、初のドロップトップモデルでもある。剛性やシルエットに与える影響を最小限に抑えるために、ルーフ部分を取り外し可能にしているのが特徴だ。
アルピーヌA110 R
アルピーヌの発表を心待ちにしていた編集部は、まず、ハードコアなA110 Rを目にした。
今月末に発売されるRは、A110ファミリーのトップに君臨し、アルピーヌの中核をなすモデルである。スワンネックスポイラー、強化されたシャシー、リアディフューザー、新形状のサイドスカートを備え、車重は1082kg(標準車比34kg減)と軽量化された。
さらに、高性能のA110 Sよりも車高が10mm低く設定され、油圧調整式ダンパーで「究極のオン・ザ・トラック・エクスペリエンス」を実現するという。遮音材を排除し、カーボンファイバー製パーツをふんだんに使用した、シンプルなモデルだ。ポルシェ・ケイマンGT4のライバルとなるだろう。
アルピーヌ・アルペングロー
アルピーヌは、10月13日(木)に公開された新しいコンセプトカー、アルペングローの実車をモーターショーに持ち込んだ。アルペングローは、アルピーヌの次世代モデルにインスピレーションを与えるものとされる。
レーシングカーのような堂々たるシルエット、フロントライトバー、ワイドディフューザー、そしてマクラーレンのソーラスGTに似たコックピットデザインを備えている。最大の特徴は、水素を燃料とする水素エンジンを搭載していることだろう。
BYD
中国の自動車メーカーBYDは、クロスオーバーの「アット3」、セダン「ハン(漢)」、SUV「タン(唐)」の3つの新型EVを2022年内に欧州でリリースする構えだ。パリ・モーターショーでは、それらの実車が披露されている。
ダチアのブランドイメージ一新
ルーマニアの自動車メーカーであるダチアは、新しいブランドロゴとエンブレムを披露した。また、ブランドカラーとしてカーキグリーンを採用し、シンプルでありながらタフで信頼性の高いクルマ作りと、新しい方向性を強調する。新しいロゴとエンブレムは、2022年後半からすべての新車に導入される予定。
ダチア・マニフェスト
ルーマニアの自動車メーカーでルノー傘下のダチアは、「羽のように軽いオフロードバギー」と銘打つマニフェスト・コンセプトを披露した。市販化の予定はないが、今後の市販車に導入される可能性のある新技術を数多く搭載している(ただし、ドア、窓、フロントガラスはない)。
四輪駆動、肉厚なタイヤ、高いシートポジションを持つマニフェスト。完全防水で、軽量かつ持続可能な素材で構成されているという。今回のモーターショーにおけるダチアの主役であった。