簡単だけど必要 EVのメンテナンス方法 注意すべきポイントとは?

公開 : 2022.10.28 06:05

どこに持っていけばいいの?

EVは機械的にはシンプルだが、非常に高電圧の電気システムを使用しているため、この部分の修理が必要な場合は、専門家の対応が必要となる。現時点では、正規ディーラーでのメンテナンスが最良だろう。通常、各店舗には、自社の電動モデルを扱うために特別な訓練を受けた整備士がいる。単に機械部品に詳しいだけでなく、正しい安全装置の使用や適切な衣服の着用などを徹底している。

しかし、EVの本格的な販売が10年以上前に始まったこともあり、EVを修理できる工場は世界的にも増えている。その多くは、診断機器とリチウムイオンバッテリーの健康状態をチェックできるソフトウェアを導入している。

EVのメンテナンスには、専門知識と技術を身につけたプロの手が必要だ。
EVのメンテナンスには、専門知識と技術を身につけたプロの手が必要だ。

メンテナンスを受ける間隔

可動部品が少ないEVだが、内燃機関車と同様のメンテナンス間隔が設定されている。ブレーキ、サスペンション、タイヤなど安全に直接関係する項目はモニタリングが必要なため、専門的な整備を行う間隔を大きく空けるのは得策ではない。2年毎の車検と毎年の法定点検は当然だが、使用状況や走行距離によっては半年に1度は点検を受けたい。

なお、海外では1年毎の点検が法律で定められていなかったり、車検制度すらなかったりする国や地域もある(米国では州により異なる)が、こうした地域ではメーカーによってメンテナンスのスケジュールが決められることがある。例えば、欧州で販売されている日産リーフの場合、1年に1回または1万8000マイル(約2万9000km)のどちらか早い方でメンテナンスが必要となり、ポルシェタイカンの場合は2年2万マイル(約3万2000km)とされている。

適切なメンテナンスを受け、EVライフを楽しもう。
適切なメンテナンスを受け、EVライフを楽しもう。

いずれにせよ、各車両の取扱説明書やメンテナンスガイドを確認することをおすすめする。

記事に関わった人々

  • 執筆

    AUTOCAR UK

    Autocar UK

    世界最古の自動車雑誌「Autocar」(1895年創刊)の英国版。
  • 翻訳

    林汰久也

    Takuya Hayashi

    1992年生まれ。幼少期から乗り物好き。不動産営業や記事制作代行といった職を経て、フリーランスとして記事を書くことに。2台のバイクとちょっとした模型、おもちゃ、ぬいぐるみに囲まれて生活している。出掛けるときに本は手放せず、毎日ゲームをしないと寝付きが悪い。イチゴ、トマト、イクラなど赤色の食べ物が大好物。仕事では「誰も傷つけない」「同年代のクルマ好きを増やす」をモットーにしている。

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