20周年を祝う特別チューン フォルクスワーゲン・ゴルフ R 20イヤーズへ試乗 332psを獲得 前編

公開 : 2022.11.09 08:25

332psを達成したEA888型ユニット

システムをオンにすると、10インチのインフォテインメント用モニターには「R」として特別なグラフィックが描き出される。英国仕様の場合は、ディスカバー・ナビゲーションとUSB充電ポート、ワイヤレス・スマートフォン充電機能などが標準装備される。

視覚的にわかる違いはこの程度といえるが、フォルクスワーゲンがR 20イヤーズの開発で重視した点は、独自の動的能力を築き上げることだった。ゴルフ Rの強みを変えることなく。

フォルクスワーゲン・ゴルフ R 20イヤーズ(欧州仕様)
フォルクスワーゲン・ゴルフ R 20イヤーズ(欧州仕様)

なかでも特筆すべきは、2.0L 4気筒ガソリンターボ・エンジンを制御するソフトウエアのアップデート。アクセルペダルを踏み込んでいない時もタービンが回転を維持するよう、ターボのウェストゲート・バルブを開く制御が加えられた。

再びタービンが回転数を高めるまでの時間が短縮され、アクセルペダルの操作に鋭い反応が得られる仕掛けだ。ブースト圧の上昇も早くなり、名機といえるEA888型ユニットからさらなるパワーを召喚。R 20イヤーズでは最高出力332psを達成している。

最大トルクは42.7kg-m。こちらは、通常のゴルフ Rと変わりない。

7速デュアルクラッチATの制御ソフトウエアにも手が加えられた。AT任せだけでなく、シフトパドルでドライバー自らギアを選べることは従来どおりだが、スポーツ・モード時はより積極的な変速処理を可能としている。

この続きは後編にて。

記事に関わった人々

  • 執筆

    グレッグ・ケーブル

    Greg Kable

    英国編集部ライター
  • 翻訳

    中嶋健治

    Kenji Nakajima

    1976年生まれ。地方私立大学の広報室を担当後、重度のクルマ好きが高じて脱サラ。フリーの翻訳家としてAUTOCAR JAPANの海外記事を担当することに。目下の夢は、トリノやサンタアガタ、モデナをレンタカーで気ままに探訪すること。おっちょこちょいが泣き所。

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