ドライ路面でもスケートリンクでも効く 最新スタッドレスタイヤ ブリヂストン・ブリザックVRX3を試す
公開 : 2022.11.06 05:45
スケートリンクで舵が効き、とまれるか
もう一方のシチュエーションはスケートリンク。
一転して、冬場でも頻繁に出くわすことはないほどの低ミュー環境だ。
まずは20km/h程度の低速で制動確認。前側にしっかり荷重を乗せながら、短い距離で余裕を持って停まれることを頭に入れて、旋回側で挙動をチェックする。
Q3のような高重心のSUVに乗ってみるとなおのこと印象的なのは、VRX3の基本性能の高さだ。旋回速度をゆっくりと高めて挙動変化を引き出していくと、舵を効かせてしっかりと粘り、軽いはずの後輪側も確かなグリップ力が感じられる。
そこからの滑り出しも穏やかで、修正操作までの余裕ももたらされる。
そのうえで、VRX3の特性として感じられるのがやはり応答性だ。
滑り出すやアクセルを抜けば、だらしなく前側が逃げることなく車体がしっかり軌道に戻ってくる。
アクセルオンでリアを振りながらコンパクトに曲がるような走りはクローズド環境に留めたいが、それでも本気の雪道では不意にそういう場面に出くわすこともある。
VRX3はそういう状況でも高いコントロール性をみせてくれることは間違いなさそうだ。
ともあれ冬の道で1番大事なのは、いかに舵が効き、とまれるか。その基本を愚直に磨き続ける姿勢が、ブリザックの絶大な支持の源なのだろう。