フェラーリ・プロサングエ、価格判明 V12搭載の4ドア4座モデル、京都で日本初披露

公開 : 2022.11.09 21:25  更新 : 2023.03.07 10:24

フェラーリのSUV「プロサングエ」が日本上陸。日本価格は4760万円と発表されました。どんなクルマなのでしょう?

SUVなのか、GTなのか

フェラーリにとって新たなカテゴリーとなる4ドア4シーターGTとして送り出された「プロサングエ」。9月13日にワールド・ローンチされ、早くも日本でお披露目された。

跳ね馬にとって新たな時代の到来を告げるモデルだけに、ジャパン・ローンチの舞台に選ばれたのは、世界遺産に指定されている1100余年の歴史を持つ京都の仁和寺だった。

京都の仁和寺でジャパン・プレミアされたフェラーリ・プロサングエ。
京都の仁和寺でジャパン・プレミアされたフェラーリ・プロサングエ。    笹本健次

プロサングエはフェラーリ75年の歴史で初となる4ドアのフル4シーター・モデルである。

動力性能からハンドリングまでのすべてに最高の性能を追求した拘りにより、普通のクルマとして作られるSUVではなく、フェラーリは4ドア4シーターGTと称する。

プロサングエはフェラーリのDNAを受け継ぐパフォーマンスとビークルダイナミクス、快適性を両立。スポーツカーと同じパフォーマンスとハンドリングを備えることが特徴だ。

そして家族全員であらゆる状況下で楽しめるフェラーリが登場したのである。

デザイン/エンジンの注目点

ここでプロサングエのアウトラインを改めて紹介しよう。デザインはフラヴィオ・マンゾーニ率いるフェラーリ・スタイリングセンターが担当した。

空力を突き詰めながら彫刻のような造形と大胆な絞り込みで構成された凝縮感のあるデザインが特徴だ。後ヒンジにより存在感を消した観音開きのリアドアは、乗降性も高めた。

後ろヒンジで開く後席ドア。その中に収まるリアシートは、スポーティな走りをすべての乗員が楽しめることをテーマに開発された。
後ろヒンジで開く後席ドア。その中に収まるリアシートは、スポーティな走りをすべての乗員が楽しめることをテーマに開発された。    上野和秀

フェラーリを象徴する自然吸気12気筒エンジンは、エンツォ・フェラーリに始まるF140系の発展型で、プロサングエの用途に合わせ低回転域から厚いトルクを発生する特性に仕立てられた。

とはいえ最高出力は725psを7750rpmで発揮し、最高速度は310km/h、0-100km/h加速3.3秒、0-200km/h加速は10.6秒と、フェラーリの名に恥じぬ俊足ぶりを誇る。

ドライブトレインはFFとGTC4ルッソ用に開発された4RM-sシステムを受け継ぐが、フロント・アクスルにトルク・ベクタリング・システムが追加され走行安定性を高めた。

最新のスポーツカーで導入したビークルダイナミクス制御システムを進化させて採用。4ドアモデルながらフェラーリらしいドライビング・エクスペリエンスを実現したという。

ボディサイズは全長4973mm、全幅2028mm、全高1589mmで、乾燥重量は2033kgと重量級。しかし重量配分は49:51とフェラーリらしい優れた値とされている。

記事に関わった人々

  • 執筆 / 撮影

    上野和秀

    Kazuhide Ueno

    1955年生まれ。気が付けば干支6ラップ目に突入。ネコ・パブリッシングでスクーデリア編集長を務め、のちにカー・マガジン編集委員を担当。現在はフリーランスのモーター・ジャーナリスト/エディター。1950〜60年代のクラシック・フェラーリとアバルトが得意。個人的にもアバルトを常にガレージに収め、現在はフィアット・アバルトOT1300/124で遊んでいる。

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