ロールス・ロイスに迫る洗練性 BMW i7 xドライブ60へ試乗 新7シリーズにBEV登場 前編
公開 : 2022.11.19 08:25
テクノロジーとクラフトマンシップが融合
i7の主要市場の1つとして中国が想定されているが、印象的な佇まいは彼の地の嗜好を強く意識したものといえる。上品さや優雅さといった表現は、i7の見た目には似つかわしくない。威圧的なオシの強さが好まれるようだ。
そんなスタイリングとは対照的に、インテリアは落ち着いた雰囲気を漂わせる。先進的なテクノロジーと、伝統的なクラフトマンシップが融合している。
座り心地が素晴らしいシートは、上質なカシミヤ・ウールで丁寧に仕立てられている。レザーを古くすら感じさせる。
ダッシュボードまわりは、SUVのiXでも見た光景が広がる。メーターパネルとインフォテインメント用のツインモニターが一体になったパネルが、誇らしげにそびえる。センター側が14.9インチ、ドライバー側が12.3インチと、サイズも大きい。
実際に押せるハードスイッチは先代の7シリーズから減ったが、センターコンソールにはロータリーコントローラーが残された。タッチモニターに一括集約されたインターフェイスとは異なる。
音声操作も可能で、ジェスチャーコントロールにも対応するが、やはり実際にコントローラーを触った方が遥かに直感的だった。筆者の場合は。
キャビンを横断する、クリスタルのようなインタラクションバーも興味深い。スポーツモード時はレッドとブルーに灯るなど、ドライブモードに応じて光り方が変化する。エアコンの操作系や送風口などとの一体感も新鮮だ。
ギミックともいえるものの、機能としては面白い。新世代の特別なBMWだと感じさせてくれる。
この続きは後編にて。