電費効率は小さなホンダe並み BMW iX(2) 長期テスト 1段上の洗練性

公開 : 2022.11.19 09:45

小さなホンダeに並ぶ電費効率の良さ

駆動用モーターとバッテリーの印象は、メーカー間で殆ど変わらないという考えも払拭している。i3を起源とするこれまでの開発を経て、動力性能やエネルギー効率がしっかり追求されている。

iXには、BMWでは5世代目となる駆動用モーターが2基搭載されている。総合での最高出力は523psと力強い一方で、電費効率にも優れている。

BMW iX xドライブ50 Mスポーツ(英国仕様)
BMW iX xドライブ50 Mスポーツ(英国仕様)

筆者はコンパクトハッチバックのBEV、ホンダeを長期テストで運転していた。その電費効率は、温かい好条件の日で6km/kWhに近づき、寒くなると4.5km/kWhへ悪化した。この数字を、近年の指標の1つとして比べることにしている。

SUVのiXは車重が倍以上あり、最高出力は4倍近くあるものの、ホンダeの数字に並んでいる。動力性能だけでなく、エネルギー効率も極めて高いことを証明するものだと思う。

BEVの開発競争は、現在も加速するように繰り広げられている。そのなかでiXは、最前線に位置するといっても過言ではない。

テストデータ

気に入っているトコロ

カラーコーディネート:筆者はバーガンディとゴールドの組み合わせを気に入っている。フロントグリルには賛否あるとしても、他の配色よりスマートに見えると思う。

気に入らないトコロ

警告音:狭い位置へバックで駐車する際などは特に、センサーやカメラによる警告が多すぎる。余計に気を使ってしまう。

テスト車について

モデル名:BMW iX xドライブ50 Mスポーツ(英国仕様)
新車価格:9万9965ポンド(約1659万円)
テスト車の価格:11万6965ポンド(約1941万円)

テストの記録

航続距離:608km
電費:5.7km/kWh
故障:なし
出費:なし

記事に関わった人々

  • 執筆

    マーク・ティショー

    Mark Tisshaw

    英国編集部ライター
  • 翻訳

    中嶋健治

    Kenji Nakajima

    1976年生まれ。地方私立大学の広報室を担当後、重度のクルマ好きが高じて脱サラ。フリーの翻訳家としてAUTOCAR JAPANの海外記事を担当することに。目下の夢は、トリノやサンタアガタ、モデナをレンタカーで気ままに探訪すること。おっちょこちょいが泣き所。

長期テスト BMW iXの前後関係

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