トヨタ新型「プリウス」、7年ぶりモデルチェンジ ハイブリッドのアイコンが歩んだ25年とは
公開 : 2022.11.16 14:16 更新 : 2022.11.16 20:52
新型トヨタ・プリウス初公開! 「ハイブリッドカー」の存在意義を見つめなおす1台の登場。歴代の歩みとともに考えましょう。
5代目にフルモデルチェンジ
「EV時代」の足音が近づいてきた現在、世界初の量産ハイブリッドカーとして誕生したプリウスが選んだ最新のモデルチェンジは、デザイン刷新とデジタル化という道だった。
新型のパワートレインは、2.0Lハイブリッド、1.8Lハイブリッドを用意。それとは別に2.0Lプラグインハイブリッドも登場する。
世界初公開の場に立ち会った同社クルマ開発センター デザイン領域 統括部長のサイモン・ハンフリーズ氏は「世界で1番効率のいいハイブリッド」と紹介。
シリーズハイブリッド車の発売は今冬、プラグインハイブリッド車は2023年春頃を予定しているという。
ハイブリッドという商品力が、いまの時代にどのように映るのか。そして「PRIUS」の名に未来はあるのか。
ここではプリウス・シリーズが歩んだ25年の歴史を振り返ってみよう。
プリウスが歩んだ25年
11月16日に正式発表となった5代目プリウス。今ではすっかり生活に密着したハイブリッドモデルではあるが、このプリウスが登場しなければ今日のようにハイブリッド車が一般化しなかったかもしれないと言える、エポックメイキングな1台である。
プリウスと名付けられたモデルが初めて世に出たのは1995年に開催された第31回東京モーターショーのことで、「次世代乗用車のあるべき姿を可能な限り具現化した」というように、ありがちな未来のコンセプトカーではなく、実現可能な車両であることをアピールしていた。
そしてその東京モーターショーから2年後となる1997年10月に市販車としてのプリウスを発表(発売は12月)。この初代プリウスこそが世界初となる量産ハイブリッド自動車であり、このモデルが登場したことで、ハイブリッド車の未来が開けたと言えるだろう。
パワートレインは1.5Lのミラーサイクルエンジンに永久磁石式同期モーターを組み合わせたもので、「THS(Toyota Hybrid System)」と名付けられたもの。状況に合わせてモーター、エンジン、その両方と切り替えながら走行し、減速時には発電してニッケル水素バッテリーに充電するというシステムは当時からすでに完成されていたのだった。
エクステリアは4ドアセダンスタイルで、サイズは当時のカローラにほど近いもの。しかし価格は215万円とかなり高額であったうえに、動力性能はリッターカー並みであったが、カタログ燃費28.0km/Lという数値は驚異的なものとなっていた。