ジャガーIペイス(2018年)

当時のコメント「今週の試乗車は、マクラーレンF1以来、英国メーカーの名誉挽回の機会となりうるだろうか?」

こんなこと、誰が想像できただろう?栄光のバックカタログに頼りすぎ、しばしば期待はずれの結果を出してきたジャガーが、欧州初の高級電動SUVで未来へ向けて走り出したのだ。Eタイプ、XK、Mk2といった過去の名車とは似ても似つかない。しかし、見た目も走りもジャガーそのものである。

ジャガーIペイス(2018年)
ジャガーIペイス(2018年)

ヴォグゾールロータス・カールトン(1990年)

当時のコメント「ロータス・カールトンを真に偉大なスーパーカーにしているのは、その徹底した地味さである」

ヴォグゾール・カールトン(オペル・オメガの英国版)は中間管理職のためのクルマで、家族を乗せて高速道路を旅することができる。3000GSiというスポーティなモデルもあり、こちらはよりハードに、より速く走らせることができた。そして米国の自動車大手GMは、ロータスに対し、このカールトンからさらに猛烈なパワーを引き出すよう指示したのだ。

ヴォグゾール・ロータス・カールトン(1990年)
ヴォグゾール・ロータス・カールトン(1990年)

こうしてカールトンは、何の変哲もないファミリーカーから、フェラーリテスタロッサをしのぎ、BMW M5を駆逐する世界最速のサルーンに変身した。最高出力382psのヴォグゾールなんて、誰も予想していなかった。

ミニ・クーペ(2011年)

当時のコメント 「ブロードスピード、マーコス、マイダスなど、初代ミニをベースに製造されたかつてのクーペにインスパイアされた新型クーペは、少なくとも伝統という意味においてはエレガントさとは無縁である」

ミニ・クーペというアイデア自体には何の問題もない。しかし実物は、多くの人が想像するような軽快なミニマリズムとは違っていた。バブルトップの2シーターで、ヘルメットをかぶっているように見え、リアエンドは、初代アウディTTクーペがいかに見事な造形であったかを思い起こさせる。

ミニ・クーペ(2011年)
ミニ・クーペ(2011年)

ベントレーベンテイガ(2015年)

当時のコメント「エットーレ・ブガッティがベントレーのレーシングカーを『le camion plus vite du monde』(世界最速のトラック)と表現したのは、まったくの親切心からではなかった」

ベントレーが2012年に公開したコンセプトモデル「EXP 9 F」は、同社初のSUVとして注目を集め、多くの評論家が口角泡を飛ばしてそのスタイリングを論じた。それでもベントレーは、背の高い四輪駆動車のデビューを止めなかった。デザインに手を入れ、3年かけて発売にこぎつけたベンテイガは、大変よく売れている。

ベントレー・ベンテイガ(2015年)
ベントレー・ベンテイガ(2015年)

記事に関わった人々

  • 執筆

    リチャード・ブレンナー

    Richard Bremner

    英国編集部
  • 翻訳

    林汰久也

    Takuya Hayashi

    1992年生まれ。幼少期から乗り物好き。不動産営業や記事制作代行といった職を経て、フリーランスとして記事を書くことに。2台のバイクとちょっとした模型、おもちゃ、ぬいぐるみに囲まれて生活している。出掛けるときに本は手放せず、毎日ゲームをしないと寝付きが悪い。イチゴ、トマト、イクラなど赤色の食べ物が大好物。仕事では「誰も傷つけない」「同年代のクルマ好きを増やす」をモットーにしている。

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