ボルボXC90、公開
公開 : 2014.08.27 22:50 更新 : 2017.12.14 12:31
ボルボは最近の歴史の中では非常に重要なポジションとなるクルマ、XC90を公開した。「その開発に3年の月日と、1兆1000億の投資プログラムの一部を使った」とされるもので、「ボルボの歴史にとって新しいチャプターを刻む」モデルとなる。また、新しいこのXC90は、Volvo by Volvo (ボルボによるボルボ) という新しい戦略の確かなエビデンスになるともいう。
トップ・グレードはT8のネーミングが与えられたツイン・エンジン・モデルだ。ツイン・エンジンとはもちろんプラグイン・ハイブリッドのことで、非常に高いパフォーマンスを持つ。2.0ℓ4気筒スーパーチャージャー&ターボチャージャー・ガソリン・エンジンがフロント・ホイールを駆動し、81psのモーターがリア・ホイールを駆動する。
ヨーロッパでおそらく最も売れるモデルは、D5のネーミングが付けられたモデルだろう。これは、248psのエンジンを持つ4WDだ。
新しいXC90は、ボルボのスケーラブル・プラットフォーム・アーキテクチャー (SPA) をベースに、新しいエンジン・ファミリーであるドライブ-Eを搭載する。このドライブ-Eは、もちろんXC90が市販車には初搭載となる。
「SPAによって、妥協することなくSUVを造ることが出来た。」とボルボの副社長であり研究開発部門のトップであるピーター・マーテンスは語っている。「入力に対する確かな操作感と、トーマス・インゲンラートよる新しいデザイン言語が特徴だ。」ともコメントしている。
トーマス・インゲンラートは、以前フォルクスワーゲン・グループにいた人物で、現ボルボ上級副社長兼デザイン責任者だ。このXC90のデザインが、新しいボルボ・ブランドのデザイン言語となる。新しいグリル、T字型の “トール・ハマー” LEDデイタイム・ランニング・ライトなどは、今後、全てのモデルでフューチャーされることになるだろう。また、ボルボはXC90に、22インチという大径のホイールをオプションとして用意している。
深く彫り込まれたボディ・シェイプは、現行のXC90のイメージを基本的には引き継いではいるが、これがこれからのボルボ・ルックの第一歩であることはまちがいない。ちなみに、S80の代わりともなるXC90は、そのインスピレーションをコンセプト・クーペからとっている。
インゲンラートは、「インテリアはピュアで整理されたもの、洗練された信頼感とフォーマットで構成される。そのシンプルなデザインは、スカンジナビア・デザインのヘリテッジとも迎合するものだ。」と語っている。
インテリアのハイライトは、”タイル” が張り巡らされたようなデザインのタッチ・スクリーンを含むディスプレイで、このタッチ・スクリーンでは、メディアのほか電話もコントロールできる。また、XC90はエリクソンの開発によるクラウド・ベースのナビゲーションを備える。このクラスド・サービスでは、駐車場の空き情報や料金の支払い、ラジオ、ミュージック・ストリーミングなども提供される。また、Apple Car Play や Androido Auto と連携したサービスもオプションとして用意される。
キャビンは、ダイヤモンド・カットがされたクリスタル・ガラス製のギアレバーが目につく。またその後ろには、エンジン・スタート・ストップ・スイッチと、ドライブ・モード・コントロールがレイアウトされる。トップ・グレードのオーディオは、バウアーズ&ウィルキンス (B&W) 製がセットされる。これは1400WのクラスDアンプをもので、9スピーカーと1台のサブ・ウーファーを備えたものだ。また、ボディと共鳴して、内部のスペースを巨大なサブ・ウーファーとして利用するという仕組みである。