ボルボXC90、公開

公開 : 2014.08.27 22:50  更新 : 2017.12.14 12:31

ボルボは、このXC90が、現時点での自動車メーカーでも最も広範囲に亘って、しかも高い技術の安全性を提供するとアナウンスしている。それには、2つの世界初の安全テクノロジーが含まれる。それは、ラン・オフ・ロード・プロテクション・パッケージと、交差点オート・ブレーキだ。この2つは、何らかの理由でドライバーがクルマをコントロールすることが難しくなった時、シート・ベルトをピンと張るもの。脊髄損傷を防ぎ、垂直方向のシートとシート・フレームの間でエネルギーを吸収することによってハード・ライディングからも身を守るという。

ボルボが世界に先駆けて採用したオートマティック・ブレーキも当然ながら採用されている。これは、日中、夜間にかぎらず、歩行者、サイクリスト、そして前方の車両との衝突を未然に防ぐものだ。

マーテンスは、「2020年までには、誰もボルボのクルマでは死亡せず、重傷を追うこともないようにしたい。それはこの第1ステップだ。」とコメントしている。そのためには、安全、コネクティビティ、そして自動運転がキーになるとしている。

ボルボの商品戦略&生産ライン・マネジメント担当上級副社長のレックス・カーセンマーカーは、「ボルボXC90で、われわれはセルフ・ドライビングへの第一歩を踏み出した。ストップ・アンド・ゴーの多い道では、半自動と言えるドライビングが味わえることになっている。」と語った。

ボルボは、このXC90に1927台のファースト・エディションを用意する予定だ。この1927という数は、ボルボが設立された年である。

ファースト・エディションには、2つのパワー・トレインが用意される。共に2.0ℓのE-ドライブがベースで、スーパーチャージャーとターボチャージャーを備えたT6は324ps、40.8kg-mのパワー、トルクを発揮。一方、ツインターボ・ディーゼルのD5は、228ps、34.0kg-mを発揮する。共にギアボックスは8速オートマティックだ。

このファースト・エディションは、オニキス・ブラックのエクステリア、21インチの8スポーク・ホイール、アンバーのナッパ・レザー・シート、チャコールのレザー・ダッシュボードとウォルナットの装飾を特徴とする。

ボルボがビークル・ライン90と呼んでいる新しいXC90を含め、S80、V70 、XC70に変わる新しいモデルを担当する副社長であるデニス・ノベリウスは、「フォードがボルボを売却することを決定した2008年に、われわれは新しいプラットフォームの研究を始めた。対抗するモデルについて、何故彼らがそうのようにしたのかを深く細かく考えた。それと同時に、ボルボ自身のDNAを再び見つけることも重要だった。われわれは、素晴らしい作品である60シリーズをベースに、より大きなスケールにフィットするようなプラットフォームを考えることにした。その時、ハイブリッドに対応すること、エンジン・レイアウト、そしてダイナミックはハンドリング、この3つに重点を置いた。」とコメントしてる。

ボルボXC90は、エンジンとトランスミッションのフィロソフィーについても再考する機会となった。それは、4気筒エンジンになったことだ。また、ダイナミックなハンドリングのために、ボルボとしては初めてフロントにダブル・ウィッシュボーン・サスペンションを採用した。リアは、マルチ・リンク・アクスルで、シンプルで軽量なコンポジットのリーフ・スプリングを使用する。ボルボは、あえてBMWのiDriveのようなコントローラーを避け、すべてを巨大なタッチ・スクリーンに集約したのも特徴的だ。これは、将来的にクルマとクルマとのコミュニケーションなどがアップグレードされた時に、素早くそれに対応するための処置だという。

なお、この新しいXC90のデリバリーは来年5月頃から始まると予想される。

関連ニュース

▶ 海外初試乗 / ボルボXC90プロトタイプ
▶ 海外ニュース / ボルボ、次期XC90に世界初の安全装置を装備
▶ 海外ニュース / ボルボXC90、ラウンチ時にハイブリッドも同時デビュー
▶ 海外ニュース / ボルボXC90のインテリアを公開

関連テーマ

おすすめ記事

 

人気記事