【詳細データテスト】BMW M4 速さと快適性を両立 軽量でも装備充実 シートは標準仕様がベスト

公開 : 2022.11.26 20:25  更新 : 2022.12.02 03:06

使い勝手 ★★★★★★★★☆☆

インフォテインメント

できるだけ室内装備を取り去って、可能な限り軽く無駄のないキャビンにしたいCSLオーナーもいるかもしれないが、12万8820ポンド(約2126万円)も払って最新のナビゲーションもエンターテインメントシステムもついていないクルマを買い、日常使いしたいというほうが少数派だろう。

そのため、M4 CSLはどちらも標準装備している。ワイヤレス充電器やヘッドアップディスプレイ、パーキングアシストシステムを追加することも可能だが、それがなくても、装備が貧相だとはいえない。

インフォテインメントは1世代前のOS7.0で、オーディオは1仕様のみ。とはいえ、使い勝手になんら文句はなく、12万8820ポンド(約2126万円)のクルマとして見ても不満はない。
インフォテインメントは1世代前のOS7.0で、オーディオは1仕様のみ。とはいえ、使い勝手になんら文句はなく、12万8820ポンド(約2126万円)のクルマとして見ても不満はない。    LUC LACEY

BMWのOS7.0は、iXや7シリーズに搭載される最新世代のインフォテインメントシステムではない。しかし、走りながらでも楽に操作できるのは、iDriveの入力ダイヤルがあるおかげだ。

Wi−Fiホットスポットやスマートフォンミラーリング機能のApple CarPlayとAndroid Autoも装備される。Appleのほうはテスト中に使ったが、信頼性も機能性も文句なしだった。

オーディオは、205Wの10スピーカー。最新のBMWの例に反して、アップグレードプランは用意されていない。ラジオや音楽よりも、チタンエグゾーストのサウンドをお楽しみください、ということなのかもしれない。

燈火類

レーザーライトLEDヘッドライトは標準装備で、イエローのイルミネーションが備わる。ハイビームはパワフルで、ロービームの光軸も上々のレベル設定だ。

ステアリングとペダル

ふたつのペダルが右寄りにオフセットしているのはBMWの常だが、右脚を押さえるサポート部が高いので、長距離を運転していると窮屈になる。ステアリングコラムの調整幅は大きい。

記事に関わった人々

  • 執筆

    マット・ソーンダース

    Matt Saunders

    役職:ロードテスト編集者
    AUTOCARの主任レビュアー。クルマを厳密かつ客観的に計測し、評価し、その詳細データを収集するテストチームの責任者でもある。クルマを完全に理解してこそ、批判する権利を得られると考えている。これまで運転した中で最高のクルマは、アリエル・アトム4。聞かれるたびに答えは変わるが、今のところは一番楽しかった。
  • 執筆

    イリヤ・バプラート

    Illya Verpraet

    役職:ロードテスター
    ベルギー出身。AUTOCARのロードテスターとして、小型車からスーパーカーまであらゆるクルマを運転し、レビューや比較テストを執筆する。いつも巻尺を振り回し、徹底的な調査を行う。クルマの真価を見極め、他人が見逃すような欠点を見つけることも得意だ。自動車業界関連の出版物の編集経験を経て、2021年に AUTOCAR に移籍。これまで運転した中で最高のクルマは、つい最近までトヨタGR86だったが、今はE28世代のBMW M5に惚れている。
  • 撮影

    リュク・レーシー

    Luc Lacey

    英国編集部フォトグラファー
  • 翻訳

    関耕一郎

    Kouichiro Seki

    1975年生まれ。20世紀末から自動車誌編集に携わり「AUTOCAR JAPAN」にも参加。その後はスポーツ/サブカルチャー/グルメ/美容など節操なく執筆や編集を経験するも結局は自動車ライターに落ち着く。目下の悩みは、折り込みチラシやファミレスのメニューにも無意識で誤植を探してしまう職業病。至福の空間は、いいクルマの運転席と台所と釣り場。

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