新型日産セレナ 6年ぶりフルモデルチェンジ第6世代に 日産の「売れっ子」歩んだ30年
公開 : 2022.11.28 14:00 更新 : 2022.11.29 19:50
ワゴン専用に開発 FF化した2代目
第2世代のセレナの登場は1999年6月21日。
商用バンの兄弟車を持っていた先代と異なり、2代目モデルはワゴン専用モデルとして開発された。
それにあわせてミドシップの後輪駆動からFF(フロントエンジンの前輪駆動)へと変更。
ワンボックス用のプラットフォームの採用により、車内の床の高さを低くしつつも車体剛性を高めることに成功。
先代は左側だけだったスライドドアを、2代目からは両側に装備することができるようになっていたのだ。
また先代でも好評であった「ハイウェイスター」、「キタキツネ」は継続採用されていた。
そんな2代目モデルは、発売1週間で月販目標の5000台を突破する受注を得ている。幸先の良いスタートを切ることに成功したのだ。
その後、2001年にフロンとリアまわりのデザインを一新するマイナーチェンジを実施。
また、厳しくなる排気ガス規制にあわせて、ディーゼルエンジンがラインナップから消えることになった。
2002年にはセレナ累計国内販売50万台突破を記念する「デュアルディスクV-G」、「デュアルディスクV-Gナビパッケージ」を発売。
ちなみに記録は1991年6月から計算が始まり、2003年3月末に達成見込みという発表であった。
強力ライバルと真っ向勝負 3代目
3代目モデルの誕生は、2005年5月31日。
当時の日産は、ルノーからカルロス・ゴーンを迎え、大胆なリストラでV字回復を成し遂げたという状況だ。
その回復の波に乗って生まれたのが3代目のセレナであった。
3代目モデルは「見てBIG」、「さわってEASY」、「使ってFUN」という今に続くコンセプトを掲げ、広い室内空間、洗練されたデザイン、使い勝手の良さを特徴とした。
3代目の登場した2000年代初頭は、1990年誕生のトヨタ・エスティマ、1996年デビューのホンダのステップワゴン、2001年デビューのトヨタのノア/ヴォクシーといった人気モデルが揃ったこともあり、ミニバンの人気が急上昇していた。
そんな中でセレナはフルモデルチェンジの翌年となる2006年に年間販売ランキングで、6位のステップワゴンの上を行く5位を獲得。翌2007年も5位をキープするなど、人気モデルとなっていたのだ。
そして2007年12月にマイナーチェンジで内外装をリファイン。
フレッシュさを得たことで、2007年から2009年の3年間にわたり、国内ミニバンの販売台数ナンバー1を実現。
5ナンバーサイズのミニバンの代表格となるだけでなく、国内の日産販売の牽引役を務めるほどに成長した。