タイムレスなデザイン アウディTT(初代) 英国版中古車ガイド 最速はクワトロ・スポーツ
公開 : 2022.12.09 08:25
新車時代のAUTOCARの評価は
アウディは、敢えて他ブランドとは異なるモデルへ挑み、素晴らしく魅力的な2種類のTTを生み出した。クーペとロードスター、どちらを選ぶべきなのか答えは簡単ではない。
ドライビング体験に優れ、スタイリングの訴求力は高い。TTを真剣に考えているなら、クーペかロードスターで相当悩むことになりそうだ。(1999年7月28日)
オーナーの意見を聞いてみる
テッド・ウェルフォード氏
「ベーシックなTTを購入した後、クワトロ・スポーツに乗り換えました。さほど価格は高くないのに特別感があります。レカロシートはとてもかっこいいですね。ちゃんとしたタイヤを履いていれば、四輪駆動のクワトロで路面を確実に掴み続けます」
「ターボラグがありますが、3000rpm以上まで気持ちよく回して楽しめます。そこでのパワー感はかなりのモノですよ」
「わたしのクワトロ・スポーツは、購入後に高い修理に見舞われました。購入前にしっかり調べて、状態の良いクルマを選ぶことをオススメします。毎日乗れる、素晴らしいクルマだと思います」
購入時に気をつけたいポイント
ボディ
アルミニウム製のボディは錆びにくいが、事故の修理ではスチールより費用が高くつく。アンダーボディもしっかり保護されており、腐食の心配はあまりない。
エンジン
4気筒でも6気筒でも堅牢だが、適切なインターバルでオイル交換されているか確かめたい。カストロールの全合成で、5W-30の粘度が理想的。
カムカバー・ガスケットとタイミングチェーン・テンショナー・ガスケットからオイル漏れしがち。タイミングベルト交換は6年毎か9万6000km毎の指定。一緒にウオーターポンプの交換も済ませたい。
トランスミッション
5速と6速のMTは堅牢。クラッチは通常なら16万kmくらいは使える。デュアルクラッチATでは、6万4000km毎にフルードとフィルターの交換をしておきたい。四輪駆動システムのリアデフ側は、3万2000kmでのフルード交換がベター。
サスペンション
走行距離が16万km近い例の場合は、ショックアブソーバーからのオイル漏れや、ゴムブッシュとアンチロールバー・カラーの劣化は想定範囲。走行距離が短くても、ヘタっている場合はある。アフターマーケット部品は少なく、純正部品を用いることになるだろう。
インテリアと電気系統
硬めのサスペンションが、内装にきしみを生じさせる。燃料計は故障する例があり、満タンにしても針が登りきらなくなる。メーターパネルを交換するというのも一手。パワーウインドウ以外、電気系統の弱点はないようだ。