バッテリー寿命の不安から中古EVに懸念の声も 一部のモデルで急速な劣化、8年で寿命も?

公開 : 2022.11.30 06:05

EVの寿命はエンジン車と同じ?

バッテリーの劣化について明確に把握していると期待される団体の1つがレコバス(Recovas)である。自動車リサイクル会社のEMR、BMWなどの自動車メーカー、ウォーリック大学、英国バッテリー産業化センターが参加する団体で、使用済みバッテリーのサプライチェーン構築を目指している。その一環として、EMRは使用済みのEV用バッテリーを回収しているが、同社の代表取締役であるロジャー・モートン氏は、供給に関する限り、まだ初期段階であると述べている。

「EVのバッテリーは、誰もが予想していたよりもはるかに長持ちしています。バッテリーは経年劣化しますが、クルマを3台以上所有する人にとって、航続距離はそれほど問題にはなりません。短距離移動のための2台目、3台目でしょうし、いずれにせよ新車よりずっと安いので、織り込み済みなのでしょう」

EVのバッテリー寿命は大きな問題ではないとの専門家もいる。
EVのバッテリー寿命は大きな問題ではないとの専門家もいる。

「EVはエンジン車と同じくらい長持ちすると思いますが、構造がシンプルなのでもっと長いかもしれません。バッテリーの消耗が激しいEVが大量に出回るようになるのは、エンジン車の販売が終了してしばらく経った2045年頃でしょう」

記事に関わった人々

  • 執筆

    AUTOCAR UK

    Autocar UK

    世界最古の自動車雑誌「Autocar」(1895年創刊)の英国版。
  • 翻訳

    林汰久也

    Takuya Hayashi

    1992年生まれ。幼少期から乗り物好き。不動産営業や記事制作代行といった職を経て、フリーランスとして記事を書くことに。2台のバイクとちょっとした模型、おもちゃ、ぬいぐるみに囲まれて生活している。出掛けるときに本は手放せず、毎日ゲームをしないと寝付きが悪い。イチゴ、トマト、イクラなど赤色の食べ物が大好物。仕事では「誰も傷つけない」「同年代のクルマ好きを増やす」をモットーにしている。

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