「軽」にも「上級車」にも! 次世代ホンダセンシング360とは 2024年以降、グローバル展開
公開 : 2022.12.01 13:45
追い越したいのは、自分だけじゃない時
もう1つはいわゆる“自動レーンチェンジ機能”だ。
ハンズオフのままで走行中、「高度車線変更支援スイッチ」をONにすると、周囲をシステムが確認した上でウインカー操作や加速・減速・ハンドル操作を支援する。
流れとしては、同じ車線上で遅い先行車を検知すると、「右車線を確認ください。車線変更をします」とドライバーに知らせて車線を移動。
追い越しが完了し、設定速度で走行可能とシステムが判断すると「左車線を確認してください。車線を変更します」と告知して元の車線へ復帰する。
システムが周囲360°の安全をセンシングしているので、速いクルマ・並走しているクルマ(白のシビック)がいる場合は、車線変更を待機するケースも体験できた。
また、ナビゲーションで目的地を設定している場合は、ジャンクションや出口に近づくとその時の車線変更も支援するという。
ドライバー異常時支援 普及への一歩
ドライバーの身に突然異常が発生した際の緊急支援を行う機能だ。
システムがドライバーの視線などを検知できなくなると、システムはドライバーに対して自動的に警告を行いながら操作要求を行い、その反応がないとさらに強い音と表示へと切り替えて警告。
同時に身体の硬直や突っ張りなどによる無意識の急加速を防止するため、アクセル操作の完全無効も実施される。その上で最後には同一車線上でハザードランプとホーンを併用して周辺へ注意喚起しながら減速~停車。停車後は緊急通報サービスへ自動的に接続される。
システムの対応はあくまで同一車線上で行うもので、車線移動や路側帯への誘導は含まれない。また、「搭載車をできるだけ広げる」目的から、この機能において高精度マップは使わず、直線路/カーブなどへのこだわりなく停止させることとなっている。
また、緊急通報サービスへの接続では、仮にドライバーが呼びかけに応じなかった場合は、車両のGPS情報から位置を特定して緊急車の手配を行うこととなっているそうだ。
システムのドライバーの視線検知は、ダッシュボード中央に搭載された近赤外線ライトを内蔵したドライバーモニタリングカメラによって行われる。赤外線を使うため、昼夜を問わずドライバーの顔の向きや目の開閉状況などを検知できるのが特徴だ。
ただ、ステアリングの操作は中央付近を走行するよう支援するが、何らかの要因でドライバーがハンドルの異常操作をしてしまった場合は、その操作が優先されてしまうとのことだった。