ブランド大変革のEV SUV ジープ・アベンジャーへ試乗 欧州に向け新開発 航続408km 後編

公開 : 2022.12.12 08:26  更新 : 2023.02.19 08:43

大変革といえる新型BEVクロスオーバー

回生ブレーキの強さは「B」を選ぶと強力になり、無駄な運動エネルギーを効率的に回収してくれる。活用すれば、通常は最高出力が82psへ制限されるエコ・モードを利用する機会も減るだろう。

ノーマル・モードでは108psまで発揮し、スポーツ・モードでは本来の最高出力の156psを解き放てる。またスノーとサンド、マッドという各モードでは、路面条件に合わせてトラクション・コントロールなどの制御が変化する。

ジープ・アベンジャー(欧州仕様)
ジープアベンジャー(欧州仕様)

これほど優れた競争力を持ち、時流に合わせたモデルを、ジープが欧州で販売したことは今までなかった。ステランティス・グループの繋がりによって、理想的な製品の提供が可能になっているのだろう。ディーラー網が整い、製造品質も高い。

コンパクトSUVでBEVのアベンジャーは、市場の流行を見事に捉えることができるかもしれない。ジープにとっては、大変革の新モデルといえそうだ。

英国での販売は2023年5月から。価格は約3万4000ポンド(約564万円)からが予定されている。日本導入も見込まれているという。

ジープ・アベンジャー(欧州仕様)のスペック

英国価格:約3万4000ポンド(約564万円/予想)
全長:4080mm
全幅:1780mm
全高:1530mm
最高速度:149km/h
0-100km/h加速:9.0秒
航続距離:384-408km
CO2排出量:−
車両重量:1536kg
パワートレイン:永久磁石モーター
駆動用バッテリー:51kWh
急速充電能力:100kW
最高出力:156ps
最大トルク:26.4kg-m
ギアボックス:−

記事に関わった人々

  • 執筆

    マーク・ティショー

    Mark Tisshaw

    英国編集部ライター
  • 翻訳

    中嶋健治

    Kenji Nakajima

    1976年生まれ。地方私立大学の広報室を担当後、重度のクルマ好きが高じて脱サラ。フリーの翻訳家としてAUTOCAR JAPANの海外記事を担当することに。目下の夢は、トリノやサンタアガタ、モデナをレンタカーで気ままに探訪すること。おっちょこちょいが泣き所。

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