陶酔のドライビング体験 BMW M2(F87型) 英国版中古車ガイド 狙い目はコンペティション
公開 : 2022.12.13 08:25
極上といえる陶酔性あるドライビング体験
M2 CSではステアリングレシオがショートになり、電子制御のMディファレンシャルを獲得。自信を持って、バランスに優れたシャシーの能力に迫ることを可能としていた。
姿勢制御は一層引き締まり、ボディロールは抑制され、回頭性もオリジナルのM2より敏捷。ポルシェ・ケイマン GT4以上に陶酔性のあるドライビング体験は、極上といっても過言ではない。
新型のBMW M2が発表されたものの、英国の中古車市場ではF87型は今でも高値で流通している。最終仕様のCSを購入するなら、7万5000ポンド(約1245万円)程度は準備する必要があるようだ。
しかし、M2 コンペティションなら個人売買で3万2000ポンド(約531万円)前後から。オリジナルのM2なら、2万7000ポンド(約448万円)程度から探すことができるようだ。
トリムグレードとスペック
トリムグレードではないが、英国編集部が注目するM2の仕様がコンペティション。オリジナルより洗練度を高めつつ、CSほど高い値段では取引されていない。
サイドボルスターが大きく立ち上がったスポーツシートには、ヘッドレストにMのロゴがあしらわれている。インテリアは、アルカンターラとカーボンファイバー製の化粧トリムで特別感が高い。
知っておくべきこと
6速MTは、7速デュアルクラッチATより高値が付く傾向がある。英国の場合、コンペティションで比べるとMTは7000ポンド(約116万円)前後も値が張る。
車内空間は比較的広く、平均的な身長の大人なら4名が問題なく乗れる。燃費は丁寧に運転すれば10.5km/L以上に届くものの、気持ちのタガが外れた場合は5.0km/L前後を覚悟しておきたい。
購入時に気をつけたいポイント
信頼性
AUTOCARの姉妹サイトの調査によると、2シリーズ全体の信頼性は同クラスで15車種中の5位にランクインしている。BMW自体は32メーカーのうちの16位だった。M2の場合、余り不安を抱く必要はないかもしれない。
保険金
英国では、M2の自動車保険はかなり高い。オリジナルでもCSでも、毎年の出費は覚悟しておきたい。
英国編集部の推しチョイス
ベスト:コンペティション/3.0 ビターボ
オリジナルのM2より音響的に楽しめパワフル。豪快に吹け上がるエンジンも素晴らしい。レブリミットは7000rpmから7500rpmへ上昇している。
ワイルドカード:CS
予算に余裕があるなら、近年でも最高のドライバーズカーの1台、M2 CSを狙いたい。生産台数も少ないため、今後の価値も高く保たれるはず。