王者Nボックスに迫るダイハツ勢 11月の新車販売ランキングを解説 登録車はノートが2位に

公開 : 2022.12.07 07:15

11月の新車販売ランキングです。首位Nボックスを、ダイハツの2台が猛追。登録車は、トヨタのトップ5独占を日産が止めました。

11月の軽 ダイハツ2車種が1万台超え

執筆:Naojiro Onuki(大貫直次郎)

2022年11月の新車販売の車名別ランキングが発表された(自販連/全軽自協調べ)。

成績を概覧すると、不調だった前年同月の反発もあって、主要モデルの多くが前年実績超を記録。また、新型車も好調な販売を成し遂げた。

ダイハツは、タントが2位、ムーヴが3位につける(写真はムーブ・キャンバス)。軽のランキングトップ3常連のスズキ・スペーシアを、2か月連続で押し出した形だ。それでもタントは、11月30日~12月2日に工場のラインを停止。今後にどう影響するか?
ダイハツは、タントが2位、ムーヴが3位につける(写真はムーブ・キャンバス)。軽のランキングトップ3常連のスズキスペーシアを、2か月連続で押し出した形だ。それでもタントは、11月30日~12月2日に工場のラインを停止。今後にどう影響するか?    佐藤正勝

11月の軽自動車ランキングは、ホンダNボックスが、前年同月比12.9%増の1万7474台を販売して、6か月連続でのトップにつく。

続く第2位には、10月にマイナーチェンジしたダイハツ・タントが、同38.6%増(1万4998台)を達成して前月と同位に位置。

第3位には、7月にキャンバスを全面改良したダイハツ・ムーヴが、同77.9%増(1万639台)を成し遂げてランクインした。

2022年11月 軽四輪車 通称名別 新車販売速報

1位 ホンダNボックス:1万7474台
2位 ダイハツ・タント:1万4998台
3位 ダイハツ・ムーヴ:1万639台
4位 スズキ・スペーシア:1万290台
5位 スズキ・ワゴンR:7865台
6位 スズキ・ハスラー:6861台
7位 ダイハツ・ミラ:5933台
8位 スズキ・アルト:5908台
9位 日産ルークス:5594台
10位 ダイハツ・タフト:5215台

注目車の成績に触れていこう。

5月に一部改良を図ったスズキ・ハスラーは、前年同月比42.6%増(6861台)を達成して第6位。

6月にラパンをマイナーチェンジしたスズキ・アルトは、同42.0%増の5908台を売り上げて第8位に位置。

また、6月に発売した軽EVの日産サクラは3497台、三菱eKクロスEVは310台の販売を記録する。

さらに、20thアニバーサリーエディションの生産を開始したダイハツ・コぺンは、同38.8%増(533台)を成し遂げた。

一方で商用車のカテゴリーでは、昨年12月に全面改良を実施したダイハツ・ハイゼットカーゴが同40.4%増(1万291台)、4月に仕様変更したホンダNバンが同46.7%増(2873台)、8月にデビューした新型軽バンのスズキ・スペーシアベースが1384台の販売を記録。

11月に一般販売を再開するとともに、法人向けの販売も強化した軽商用EVの三菱ミニキャブ・ミーブは、同750.0%増の272台を登録した。

登録車についても確認しておこう。

11月の登録車 1位はヤリス・シリーズ

登録車の11月のランキングは、部品供給不足による生産調整の影響が縮小して前年同月比8.4%増(1万2944台)にまで回復したトヨタヤリスが、7か月連続での首位につく。

続く第2位には、今秋に仕様変更を行った日産ノートが、同16.6%増の1万973台を販売して4ランクアップで位置。

10月はトヨタ車がトップ5を独占した登録車のランキング。11月は日産ノート・シリーズが2位に割って入った。
10月はトヨタ車がトップ5を独占した登録車のランキング。11月は日産ノート・シリーズが2位に割って入った。    神村聖

第3位には、10月に一部改良を図ったトヨタ・カローラが、生産調整の影響で同25.3%減となったものの1万178台を登録して前月と同位で入った。

また、第4位には8月に全面改良したトヨタ・シエンタが同167.0%増(1万167台)、第5位にはトヨタ・アクアが同21.5%増(8808台)を成し遂げてランクインした。

2022年11月 登録車のブランド通称名別順位

1位 トヨタ・ヤリス:1万2944台
2位 日産ノート:1万973台
3位 トヨタ・カローラ:1万178台
4位 トヨタ・シエンタ:1万167台
5位 トヨタ・アクア:8808台
6位 トヨタ・ルーミー:8390台
7位 ホンダ・ヴェゼル:5653台
8位 トヨタ・ライズ:5589台
9位 ホンダ・フィット:5471台
10位 トヨタ・アルファード:5358台

注目モデルの動向を見ていこう。

本年5月に全面改良したホンダ・ステップワゴンは、前年同月比82.7%増の5327台を販売して第11位。

本年1月に全面改良したトヨタ・ノアは、同30.7%増の5080台を販売して第13位に位置。

また、新世代クロスオーバーおよびSUVモデル群が好セールスを示し、クロスオーバーを設定したトヨタ・クラウンは、同27.4%増の2062台を販売して第24位に。

7月に仕様変更を図ったジムニー・シエラは同72.3%増(2036台)を達成して第25位に。

7月に全面改良した日産エクストレイルは、同205.5%増(1928台)を記録して第27位に。8月に一部改良を行ったスズキ・クロスビーは同39.1%増(1141台)を達成して第37位に入る。

マツダの新世代SUV群も健闘し、11月に一部改良を実施したCX-5が、同400.0%増の1520台を販売して第32位に。9月にe-SKYACTIV D搭載モデルを発売したCX-60が、1405台を販売して第33位にランクインした。

さらに、11月に特別仕様車のJASPER第3期モデルを発売した三菱デリカD:5は、同93.3%増の1604台を売り上げて第31位に。9月にタイプRを発売したホンダ・シビックは、同22.8%増(1146台)を成し遂げて第36位に入った。

登録車と軽の合計 トップ5は?

なお、登録車と軽自動車を合わせた11月の車名別ランキングのトップ5は、ホンダNボックスが3か月連続での首位に立ち、以降はダイハツ・タント、トヨタ・ヤリス、日産ノート、ダイハツ・ムーヴの順で続く。

また、トップ5に加えてスズキ・スペーシア、トヨタ・カローラ、トヨタ・シエンタという計8車種が1万台超を達成。1万台超は前月よりも4車種増えた。

記事に関わった人々

  • 編集

    AUTOCAR JAPAN

    Autocar Japan

    世界最古の自動車雑誌「Autocar」(1895年創刊)の日本版。

関連テーマ

おすすめ記事

 

人気記事