誰も知らない80年代の名車 39選 後編 マイナー過ぎてついていけない無名のクルマたち

公開 : 2022.12.10 18:25

ダッジ・ダコタ・スポーツ・コンバーチブル(1989年)

1989年に登場したダコタ・スポーツ・コンバーチブルは、米国人の間で「えっ、なにこれ?」そして「なんで?」と話題になった。その名が示すとおり、ピックアップトラックのダコタに手動式ソフトトップを装着したモデルだが、「スポーツ」という名称には大いに疑問がある。

販売は長続きせず、フォードシボレーから競合車が登場することもなかったが、1980年代を代表するユニークなピックアップトラックの1つである。日産ムラーノ・クロスカブリオレの前身はこれだったのだろうか?

ダッジ・ダコタ・スポーツ・コンバーチブル(1989年)
ダッジ・ダコタ・スポーツ・コンバーチブル(1989年)

ビーガンチューン・エバンテMk2(1990年)

英国のビーガンチューン(Vegantune)が手掛けた、ロータスエランをベースにしたスポーツカー。大半の人が名前を聞いたことのないであろうエバンテMk2は、フォード製エンジンをベースにした独自の1.7Lを搭載し、142psを発揮。性能はエランを上回り、品質も向上していた。ただ、ロータスらしい高価な2シーターを、90年代初頭の不況のさなかに発売したことが、エバンテの命取りになった。

英国でさえ興味を持つ人はほとんどおらず、エバンテMk2は6台しか作られなかった。ビーガンチューンはFleur De Lysという別の会社に売却され、今度はフォードのゼテックエンジンを搭載した12台のエバンテが生産された。今ではオーナーズクラブが熱心に活動しているようだ。

ビーガンチューン・エバンテMk2(1990年)
ビーガンチューン・エバンテMk2(1990年)

記事に関わった人々

  • 執筆

    AUTOCAR UK

    Autocar UK

    世界最古の自動車雑誌「Autocar」(1895年創刊)の英国版。
  • 翻訳

    林汰久也

    Takuya Hayashi

    1992年生まれ。幼少期から乗り物好き。不動産営業や記事制作代行といった職を経て、フリーランスとして記事を書くことに。2台のバイクとちょっとした模型、おもちゃ、ぬいぐるみに囲まれて生活している。出掛けるときに本は手放せず、毎日ゲームをしないと寝付きが悪い。イチゴ、トマト、イクラなど赤色の食べ物が大好物。仕事では「誰も傷つけない」「同年代のクルマ好きを増やす」をモットーにしている。

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