出色のRLMショートホイールベース 毎日味わいたいトヨタGR86 意見を二分したマクラーレン・アルトゥーラ BBDC 2022(4)
公開 : 2023.01.01 13:45
一般道でも最高のドライビング体験
マット・プライヤーは、「マクラーレンらしい特性が垣間見れます。クルマ任せにコーナーへ侵入すると、若干アンダーステア。コーナーの出口が近づいた頃に、オーバーステアに転じますね」。と印象をまとめる。
リチャード・レーンは気に入ったようだ。「フェラーリ296 GTBより、ドライバーに自信を抱かせてくれる感触があります。操縦系のチューニングが見事。前方視界は先代のマクラーレン同様に素晴らしい。サーキットでは輝きます」
「心から感動し、畏敬の念すら感じたモデルが2022年には2台ありました。その1台がアルトゥーラです」。と、マット・ソーンダースが同調する。
ちなみに、1位の採点した審査員の1人が筆者だった。サーキットだけでなく、公道でも最高のドライビング体験を味わわせてくれたからだ。少々生真面目すぎると評する人もいたが、筆者はそうは思わない。
他の高性能モデルとは異なり、アルトゥーラはドライバーの意思に従順なのだ。クルマが反抗的な態度を示すことはない。サーキットでは、滑らかなライン取りで最速に走ることも、タイヤスモークを巻き上げて悪ふざけすることも、受け入れてくれる。
しかし、惜しくもマクラーレン・アルトゥーラはトップ3には入れなかった。残ったノミネート車両は2台のポルシェと、1台のフェラーリだ。つまらない忖度は一切ない。この結果を、筆者は予想していなかった。
果たして、2022年の英国ベスト・ドライバーズカーにはどれが選ばれるのか。まとめは、マット・ソーンダースにお願いしよう。
この続きは(5)にて。