カワサキからまさかの四輪車! 北米で人気のカワサキ・テリックス&ミュールに悪路で試乗 オフロード四輪車の魅力、伝えたい 

公開 : 2022.12.15 05:45

カワサキのオフロード四輪車「テリックス」と「ミュール」に試乗。乗って楽しい3モデルの魅力を紹介します。

北米で人気のオフロード四輪車

さる12月7日、カワサキモータースジャパンがオフロード四輪車「TERYX(テリックス)」と「MULE(ミュール)」の発表・試乗会を、愛知県豊田市にあるアウトドアの総合施設「さなげアドベンチャーフィールド」で開いた。

北米で多種多様なこの種のモデルを生産・販売しているカワサキは、今年9月から4車種を国内で発売していた。

カワサキ・テリックス4 S LE
カワサキ・テリックス4 S LE    カワサキ

「オフロード四輪車はじつはすばらしい乗り物だということを、日本の方にも知っていただきたいと思います」

発表会の冒頭、同社の桐野英子社長はこう語った。

実際、試乗した3台はどれも「すばらしい乗り物」だった。自動車の四駆を基準に考えたら、驚異的な性能を持っている。四輪のモーターサイクル、ロータス7のオフロード版なのだ。

以下、試乗した順に紹介する。

幅広用途 4座の「テリックス4 S LE」

その1は、レジャー向けのテリックス・シリーズのなかでも、より幅広い用途に使える4シーターの「テリックス4 S LE」である。

ボディはチューブラー・フレーム構造で、スポーティなハンドリングを実現すべく、783ccのVツインSOHC 4バルブ・エンジンを運転席と助手席の間に搭載。前後重量配分48:52で、CVTを介して後輪または前後輪を駆動する。

カワサキ・テリックス4 S LE
カワサキ・テリックス4 S LE    カワサキ

3サイズは3185×1590×2045mm、ホイールベース2240mmときわめてコンパクトで、車重は743kgとライトウェイト。

着座位置は高めで運転席は当然狭い。ウィンド・スクリーンもサイドの窓ガラスもない。安全性をおもんぱかってヘルメットを着用する。

北米試乗向けゆえか、左ハンドルで、シートはバケット・タイプだけれど、なんとなく遊園地の乗り物っぽい。ウキウキします。

CVTのレバーは右側にある。H(ハイ)とL(ロー)のうち、Hを選ぶ。

2WD/4WDの切り替えはダッシュボードにあり、切り替えは停止時におこなう。

試乗したといっても「さなげアドベンチャーフィールド」の初心者コースを1周しただけで、速度は10km/hからせいぜい30km/h弱。

なので、その実力の一端を垣間見たにすぎない。

それにしても、前後ダブル・ウィッシュボーンのサスペンションはいかにもストローク感たっぷりで、未舗装路を雲の上にいるような気分で走らせてくれる。

Vツインはアイドリングから軽やかなサウンドを奏で、軽やかにまわる。

最高出力は58ps/6750rpm、最大トルク6.5kg-m/5500rpm。もっと回してみたかった。

筆者はまったく未経験ながら、大型バイクっぽいのかな……と思った。価格は321万2000円。

記事に関わった人々

  • 執筆

    今尾直樹

    Naoki Imao

    1960年岐阜県生まれ。幼少時、ウチにあったダイハツ・ミゼットのキャビンの真ん中、エンジンの上に跨って乗るのが好きだった。通った小学校の校長室には織田信長の肖像画が飾ってあった。信長はカッコいいと思った。小学5年生の秋の社会見学でトヨタの工場に行って、トヨタ車がいっぱい載っている下敷きをもらってうれしかった。工場のなかはガッチャンガッチャン、騒音と金属の匂いに満ちていて、自動車絶望工場だとは思わなかったけれど、たいへんだなぁ、とは思った。

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