フェラーリ・チャレンジ、日本で単独シリーズ戦を開催へ その魅力・参戦方法は?

公開 : 2022.12.15 19:15

フェラーリ・チャレンジ「ジャパンシリーズ」が始動します。参戦マシンは「488チャレンジ・エボ」。シリーズの詳細と魅力を確認しましょう。

フェラーリ・チャレンジとは

2023年からフェラーリのワンメイクレースであるフェラーリ・チャレンジが、日本単独のシリーズ戦として開催が決定した。2001年に休止して以来22年ぶりの復活となる。

「フェラーリでレースを」というオーナーの夢を叶えたのがフェラーリ・チャレンジだ。イコールコンディションで競うアマチュア・ドライバーのためのジェントルマンレースを理念とする。

フェラーリ488チャレンジ・エボ
フェラーリ488チャレンジ・エボ    上野和秀

1993年にイタリアでスタートし、ヨーロッパ・シリーズ、1994年に北米シリーズを開催。1995年には日本シリーズが始まり、2012年にはアジアパシフィックへと拡大した。

2019年にはイギリスで単独の国内シリーズがスタート。フェラーリ・チャレンジ・シリーズで2番目の国内シリーズとして、2023年から日本単独で開催されることになった。

これまでアジアパシフィック・シリーズとして開催されてきたが、コロナ禍で制限を受けてしまい、制限が少なくエントラントの多い日本を独立してシリーズ化。

また、フェラーリ・チャレンジの最終戦としてフィナーリ・モンディアーリがイタリアで開催されてきた。チャレンジ遣い世界1の座を競うため、世界中から集まるレースだ。

競技用車両はチャレンジ専用マシンが使用され、一切の改造は許されずイコールコンディションが徹底される。純粋に腕を競うレースとされたことが人気を集める理由といえた。

2023年 ジャパンシリーズの日程

2023年シーズンは下記のスケジュールのとおり全5戦で競われる。土曜日にレース1、日曜にレース2が行われ、両日でフリープラクティスと予選が行われる。

Rd.1 4月7~9日 富士(全日本スーパー・フォーミュラ rd.1&2併催)
Rd.2 5月6~7日 オートポリス(単独開催)
Rd.3 6月30~7月2日 富士(フェラーリ・レーシング・デイズ内)
Rd.4 7月14~16日 鈴鹿(GTワールドチャレンジ・アジア併催)
Rd.5 8月19~20日 菅生(地方選手権併催)

左からフェラーリジャパン稲垣光司レース・ダイレクター、フェデリコ・パストレッリ・フェラーリジャパン社長、コルセ・クリエンティ・アジアパシフィックのフィリッポ・ザニエリ代表。
左からフェラーリジャパン稲垣光司レース・ダイレクター、フェデリコ・パストレッリ・フェラーリジャパン社長、コルセ・クリエンティ・アジアパシフィックのフィリッポ・ザニエリ代表。    上野和秀

フェラーリジャパンのフェデリコ・パストレッリ社長は、「日本でチャレンジを行う理由は、フェラーリにとって重要なマーケットであり、モータースポーツが熱い国であることです」

「3年前から走りを突き詰めるクラブ・チャレンジを立ち上げるなど、我々のブランドのDNAを探検いただくイベントを開いています」とメッセージを発表。

フェラーリジャパンのレース・ダイレクターを務める稲垣光司氏は、2023年に始まる日本シリーズについて説明してくれた。

「日本はモータースポーツ好きなエンスージァステックな顧客が存在し、フェラーリのサーキット専用車が数多く販売されています。チャレンジ・マシンが60台、GTマシンは30~40台存在します」

「日本シリーズでは参加者の負担が少なくするため土日での開催としました。アジアパシフィックで海外戦の場合は約6日間必要で、参加できない例があったため短縮しました」
「チャレンジ・マシンのサポートは、AFコルセのエンジニアとシニア・テクニシャンを基本に、オフィシャル・ディーラーのテクニシャンが組んで小さなチームとなります」

「フィナーリ・モンディアーリには、日本シリーズで2イベント以上参加したドライバーが参加できます」

記事に関わった人々

  • 執筆 / 撮影

    上野和秀

    Kazuhide Ueno

    1955年生まれ。気が付けば干支6ラップ目に突入。ネコ・パブリッシングでスクーデリア編集長を務め、のちにカー・マガジン編集委員を担当。現在はフリーランスのモーター・ジャーナリスト/エディター。1950〜60年代のクラシック・フェラーリとアバルトが得意。個人的にもアバルトを常にガレージに収め、現在はフィアット・アバルトOT1300/124で遊んでいる。

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