「味変」したら覚醒しちゃったクルマ 28選 新しいエンジンで本気を見せた名車たち

公開 : 2022.12.31 19:05  更新 : 2022.12.31 19:46

BMW M3

ほぼ例外なく、BMW M3には、通常の3シリーズとはまったく異なるエンジンが用意されてきた。特に2007年から2013年にかけて販売されたモデルは、4.0L(GTSでは4.4L)のS65型V8エンジンを搭載している。

数々の賞を受賞したS65型は、このM3に標準仕様で初めて400ps超のパワーを与えた。M3にV8エンジンが搭載されるのはこれが初めてではなく、ごく少数の初期モデルにも搭載されている。しかし、S65型はこの世代のみだ。

BMW M3
BMW M3

キャデラックCT6

CT6といえば、フルサイズの高級セダンである。CT6-Vも確かに高級だが、最高出力558psの4.2L V8エンジン、通称「ブラックウィング」がもたらすパフォーマンスは非常に印象的である。また、CT6プラチナムにも搭載され、500psを発生した。

これらは2019年モデルのみ販売された。CT6はその後まもなく、販売不振と、デトロイト・ハムトラック工場がEV製造拠点に改装されたこともあり、製造中止となった。ブラックウィングの名称は、CT4とCT5の高性能仕様に使用されているが、いずれもブラックウィングエンジンは搭載されていない。

キャデラックCT6-V
キャデラックCT6-V

シボレーコルベット

コルベットは歴史上最も人気のあるスポーツカーの1つであり、1953年発売の直6エンジンを搭載した初代モデルが全く売れなかったことは、今となっては不思議に思える。その2年後、シボレー・スモールブロックV8が導入され、排気量も当初4.3Lだったが、後に4.6L、さらに5.4Lへと拡大された。

これは、米国国民が待ち望んでいたものであった。早い段階で見切りをつけられたかもしれないコルベットは、販売台数を飛躍的に伸ばし、結局1962年まで生産され続けた。60年後の現在も、その最新の子孫はV8エンジンを搭載し、健在である。

シボレー・コルベット
シボレー・コルベット

ダッジ・チャレンジャー

現在のチャレンジャー(半世紀以上にわたってその名を冠してきた3番目のモデル)は、非常に大きな出力を持つ、驚くべき仕様がいくつか販売されてきた。そのなかでも、2018年モデルでのみ販売されたSRTデーモンは、群を抜いている。

6.2Lのスーパーチャージャー付きV8エンジンは、公道OKなダッジ、ひいてはクライスラーに搭載されたものとしては史上最もパワフルなものだ。オクタン価91のレギュラーガソリンで808psを発揮するが、オプションの「デーモン・クレート」パッケージでオクタン価100のレース用燃料を使用すると、その出力は840psに達する。現行のチャレンジャーSRTスーパーストックにほぼ匹敵する数値だが、トルクはやや勝っている。

ダッジ・チャレンジャーSRTデーモン
ダッジ・チャレンジャーSRTデーモン

記事に関わった人々

  • 執筆

    AUTOCAR UK

    Autocar UK

    世界最古の自動車雑誌「Autocar」(1895年創刊)の英国版。
  • 翻訳

    林汰久也

    Takuya Hayashi

    1992年生まれ。幼少期から乗り物好き。不動産営業や記事制作代行といった職を経て、フリーランスとして記事を書くことに。2台のバイクとちょっとした模型、おもちゃ、ぬいぐるみに囲まれて生活している。出掛けるときに本は手放せず、毎日ゲームをしないと寝付きが悪い。イチゴ、トマト、イクラなど赤色の食べ物が大好物。仕事では「誰も傷つけない」「同年代のクルマ好きを増やす」をモットーにしている。

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