1台限りのジュリア・クーペ登場 アルファ・ロメオ 1950年代のSZにオマージュ

公開 : 2022.12.21 06:05

アルファ・ロメオとザガートが共同開発したワンオフ車「ジュリアSWBザガート」が公開されました。ドイツ人コレクターのために作られた1台限りの2ドア・クーペで、1950年代のSZの精神を受け継ぐものとされています。

ザガート最新作 1台限りのオーダーメイド

アルファ・ロメオは、デザイン会社のザガートと共同開発した「ジュリアSWBザガート」を公開した。両社の提携100周年を記念して製作された、ワンオフの2ドア・クーペである。

現行モデルのジュリアをベースに、完全オリジナルのカーボンファイバー製ボディシェルを採用。アレハンドロ・メソネロが率いるアルファ・ロメオのデザインチームとザガートが手を組み、1950年代後半の「スプリント・ザガート(SZ)」の精神を受け継ぐものとしてデザインされた。

アルファ・ロメオ・ジュリアSWBザガート
アルファ・ロメオ・ジュリアSWBザガート    アルファ・ロメオ

しかし、ザガートによれば、開発と製作は独立して行われ、アルファ・ロメオのエンブレムは「説明と宣伝のためだけ」に付けられたものだという。

ジュリアと同じジョルジオ・プラットフォームをベースに、ホイールベースを大幅に短縮し、1989年のSZを忠実に再現した「イル・モストロ」と呼ばれるプロポーションに仕上げられている。

1台限りのワンオフ車で、SZや8Cコンペティツィオーネなどの希少なアルファ・ロメオや、ザガートボディのアストン マーティンを複数台所有しているドイツの匿名コレクターが購入したものである。その購入金額は非公開。

ベースは最高出力540psのジュリアGTAm

ドライブトレインはジュリアGTAmと密接な関係にあり、最高出力540psのツインターボV6エンジンと6速MTを搭載している。性能については明らかにされていないが、GTAmよりも軽量であると仮定すると、0-100km/h加速タイムは3.5秒以下を狙えるだろう。

アルファ・ロメオのデザイン責任者であるメソネロは次のように述べている。

アルファ・ロメオ・ジュリアSWBザガート
アルファ・ロメオ・ジュリアSWBザガート    アルファ・ロメオ

「アルファ・ロメオのSZという文字は、コーチビルド(オーダーメイド)の深い歴史にその起源を見出すことができます」

「2023年の新しいSZは、シンプル、エアロダイナミクス、軽さを追求したボディなど、1960年代の哲学を反映しています」

スタイリングとしては、1989年のSZに見られる「3+3」のヘッドランプデザインや、「ザガートらしいボディスタイル」とされるダブルバブルルーフとリアエンドを特徴としている。

記事に関わった人々

  • 執筆

    フェリックス・ペイジ

    Felix Page

    英国編集部ライター
  • 翻訳

    林汰久也

    Takuya Hayashi

    1992年生まれ。幼少期から乗り物好き。不動産営業や記事制作代行といった職を経て、フリーランスとして記事を書くことに。2台のバイクとちょっとした模型、おもちゃ、ぬいぐるみに囲まれて生活している。出掛けるときに本は手放せず、毎日ゲームをしないと寝付きが悪い。イチゴ、トマト、イクラなど赤色の食べ物が大好物。仕事では「誰も傷つけない」「同年代のクルマ好きを増やす」をモットーにしている。

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