1980年代を象徴する名車 40選 後編 時代に彩られた不朽のヒーローたち

公開 : 2023.01.01 20:25

素晴らしい音楽、奇抜なファッション、そして見事なクルマに彩られた1980年代。今回は、黄金の80’sを振り返り、時代を象徴するカリスマ的な名車を紹介します。

トヨタスープラ

これまで5世代のスープラが登場したが、4代目の80系は最も人気のある日本車の1つで、3代目の70系はその影に隠れている。70系は1986年に発売され、1993年に生産を終了した先進の後輪駆動4シーター・クーペである。

エンジンは2.0L直6から3.0L直6ターボまで幅広く用意され、0-100km/h加速わずか6.1秒を達成する。それまでのスープラはセリカをベースにしていたが、70系はセリカの系譜を離れて独立した最初の世代である。

トヨタ・スープラ
トヨタ・スープラ

BMW Z1

BMWのZシリーズ、Z3、Z4、Z8は、いずれも熱狂的なファンを持ち、中でもZ3とZ4は多くの人に愛されるスポーツカーである。そして、その原点はZ1だ。

1989年に発売されたZ1は、電気モーターによってドアが車内に垂直に格納されるという斬新なデザインで注目を集め、一部の国では違法とされたが、ドアを格納したまま(つまり開けたまま)走っているところをよく目にしたものだ。

BMW Z1
BMW Z1

ボディはボルト数本で取り外しができ、カラーチェンジもわずか40分ほどで完了する。製造コストの関係で、2年間で8000台が生産されたに過ぎない。

シボレーコルベット

C3コルベットは、よりマッスルカーらしいデザインで、がっしりしたタイヤ、長いボンネット、場合によってはサイドエキゾーストを備えていた。しかし、次のC4は方向性を変え、性能と外観の両方でポルシェ928に挑戦した最初の世代となった。

シボレーは1983年の発売当時、「C4コルベットは、グッドイヤーが開発した方向性タイヤにより、あらゆる欧州産スポーツカーを凌駕し、コーナリング時に0.95gを発生する」と豪語していた。

シボレー・コルベット
シボレー・コルベット

当初は最高出力207psの5.7L V8を搭載し、1985年には230~250psにアップデートされ、1990年には380psを発揮するZR-1が発売された。

フェラーリ288 GTO

GTOは「グランツーリスモ・オモロガート」の略で、288だけでなく、フェラーリの最高傑作の1つとされる250 GTOにも使用されている。288 GTOは、欧州グループBレースのホモロゲーション要件として設計され、200台の市販モデルを生産しないとエントリーできないことになっていた。しかし、残念なことにドライバーの死亡事故が発生し、レース人気は急落することになる。

1984年に発表された288 GTOは、2.8L V8ツインターボを搭載し、最高出力400ps、最高速度304km/hを誇った。合計272台が生産され、2017年のオークションでは180万ポンド(約2億8000万円)で落札された。

フェラーリ288 GTO
フェラーリ288 GTO

記事に関わった人々

  • 執筆

    AUTOCAR UK

    Autocar UK

    世界最古の自動車雑誌「Autocar」(1895年創刊)の英国版。
  • 翻訳

    林汰久也

    Takuya Hayashi

    1992年生まれ。幼少期から乗り物好き。不動産営業や記事制作代行といった職を経て、フリーランスとして記事を書くことに。2台のバイクとちょっとした模型、おもちゃ、ぬいぐるみに囲まれて生活している。出掛けるときに本は手放せず、毎日ゲームをしないと寝付きが悪い。イチゴ、トマト、イクラなど赤色の食べ物が大好物。仕事では「誰も傷つけない」「同年代のクルマ好きを増やす」をモットーにしている。

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