1980年代を象徴する名車 40選 後編 時代に彩られた不朽のヒーローたち
公開 : 2023.01.01 20:25
トヨタ・カローラAE86
970kgの車重と50:50の前後重量配分、7800rpmの自然吸気1.6Lツインカムによる130psのパワーで、ドリフト界で絶大な人気を誇るAE86は、現在でもその名を轟かせている。
ドリフトはもちろん、欧州ツーリングカー選手権ではメルセデス190EコスワースやBMW E30 M3からトロフィーを奪い、その後英国ツーリングカー選手権でも成功を収めた。現在では、コンディションの良好な車両には2万ポンド(約320万円)以上の値が付けられている。
日産スカイラインR32 GT-R
R32 GT-Rは、1989年から1993年にかけて日本のレースシーンを席巻し、参戦した29戦で全勝を挙げるなど大活躍を見せた。オーストラリアでつけられた愛称は「ゴジラ」。この勝利を記念して、17インチアルミ、ブレンボ製ブレーキ、四輪駆動システムなどが採用された特別仕様車「V-Spec」(Vは勝利を意味する)が設定された。
2.6L直6ツインターボは280psを発生し、チューニング次第では1000ps超えも可能なことから、世界的にますます人気が高まった。また、『グランツーリスモ』などのゲームや日本の人気アニメにも登場するなど、年を追うごとに熱狂的なファンを増やしていった。
フェラーリ・テスタロッサ
1980年代、子供部屋の壁をカウンタックと争ったのがテスタロッサだった。1984年に発売され、1991年に生産が終了したフェラーリ・テスタロッサは、512TRとF512Mの2モデルに発展した。
最高出力390psを発揮する4.9LフラットV型12気筒エンジンを搭載し、最高速度290km/hを達成。尖ったノーズ、溝の深いサイドインテーク、Aピラーのサイドミラーなどを備えたテスタロッサは、自動車史において最も魅力的なクルマの1つである。
フォード・カプリ
今日、フォード・カプリは人気の高いクラシックカーとなっており、状態の良い個体だと4万4000ポンド(約700万円)もの高値がつく。1964年にマスタングが米国で大成功したことを受けて、欧州市場を担っていたドイツ・フォードと英国フォードも同様のクルマを作ろうと考えた。
1965年に始まったカプリの開発は、「プロジェクト・コルト」と呼ばれ、フロアパンやサスペンションなどはコルティナの部品が使用された。発売されるや否やクーペとして人気を博し、南アフリカ、米国、オーストラリアにも輸出されるようになった。
1977年、フォードはカプリIIの改良に着手し、マスタングのように流麗なボディワークと、160psの2.8Lエンジン、185psの3.0L V6エンジンなど、強力なパワートレインを揃えた。結果的に、カプリは190万台近くを販売することとなる。
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