マツダRX-7の窃盗犯に「懲役5年」 前科6犯、公判で何を語った? 「反省している」で減軽のギモン
公開 : 2022.12.25 20:00 更新 : 2022.12.26 09:58
「常習犯」に「反省」はあるのか……
「判決言渡後、傍聴に来ていたKMの仲間たちと(7年から5年になって)『良かったねー!』などと笑顔で話していました」
「わたしが傍聴席からKMの方を向いて立ってKMをにらんでいると、(何だ~お前は!)みたいな顔してにらみ返してきましたよ。これで反省の意思があるなんて到底思えませんね。それに、FDが戻ってきたことにKMは関係していませんし、情状酌量で7年→5年に減軽する意味もわからないですね」(Aさん)
このたび5台の車両盗難で有罪となり懲役5年の刑が確定したKMもそうだが、自動車窃盗犯は常習犯がほとんどだ。
また、自動車窃盗で有罪となるような人物は日本人の場合とくに、これまで何かしらの罪を犯していることが多い。だからこそ逮捕されやすいともいえる。
ちなみに、KMは2021年10月に何度目かの懲役刑を終えて出所している。
2020年2月1日に確定した「窃盗罪」の刑執行が終わったからだ。
その窃盗罪では懲役3年4か月という判決が下されており、確定した2020年2月1日からの3年4か月となると、本来の刑期が終わるのは2023年6月1日となる。
3年4か月の中には未決拘留期間(起訴後)も含むがさすがに年単位で短縮されることはないので仮釈放によって刑期が短縮された可能性が高いと考えられる。
一般的に有期刑では法律上、刑期の3分の1以上を終え、受刑者に悔悟の情、更生の意欲、再犯のおそれがないことが認められると、仮釈放になる場合が少なくない。
近年の「仮釈放率」はおおむね50%-60%で推移している。
KMの場合、出所して約半年後にAさんのFDを含む5台の車両窃盗をおこなっている。
今回に限らず、過去、何度も窃盗の再犯を重ねている中で、なぜ仮釈放が認められるのか?
詳細は不明ではあるが、少なくとも本来の刑期が終わるまで収監されていればAさんのFDが盗まれることもなかっただろう。
自動車窃盗はそもそも検挙率が低く、全国平均で4割強、茨城や埼玉などの多発地域では2~3割にとどまる。
クルマが戻ってくることは少なく、犯人が逮捕されたとしても与えられる刑罰は緩くて軽い。
このような中、車両盗難厳罰化に向けての動きも進んでいる。
12月19日には「車両盗難厳罰化を推進する会」が1万6000以上の署名を警察庁、国交省、財務省などの6省庁に提出している。その時の各省庁の対応や今後の対策についてはまた別途記事にする予定だ。