クルマのかけっこ 2022年新型車「加速力」ナンバー1は? トルクウエイトレシオで比べてみた

公開 : 2023.01.04 05:45

軽EVは高速合流もラクラク

2022年の注目モデルといえるのがEVであるトヨタの「bZ4X」とスバルの「ソルテラ」、そして日産の「サクラ」と三菱の「eKクロスEV」の4モデルだ。それぞれのスペックを並べると以下のようになる。

「bZ4X」はシステム総合の最高出力が203.9psで最大トルクが266Nmで、車両重量が2010kg。トルクウエイトレシオは7.56kg/Nmとなる。

日産の軽EV「サクラ」
日産の軽EV「サクラ」    安井宏充

「ソルテラ」も出力は「bZ4X」と同じだが、装備の違いで車両重量は2000kgとなり、トルクウエイトレシオは7.52kg/Nmと若干よい数値となる。

「サクラ」は軽自動車のため最高出力が規制値となる64psしかないが、最大トルクは195Nmもある。車両重量が1070kgなので、トルクウエイトレシオは5.49kg/Nmとなかなかの優れた数値だ。

「eKクロスEV」も出力は兄弟車である「サクラ」と同じだが、重量は1060kgと若干軽い。そのため、トルクウエイトレシオは5.43kg/Nmとなる。

ちなみに同じ軽自動車のダイハツの「ムーヴ・キャンバス」はエンジン車ということで、最高出力はターボの64psに最大トルク100Nm。車両重量が900kgなので、トルクウエイトレシオは9kg/Nmとなる。

同じ軽自動車でも「サクラ」「eKクロスEV」に対して「ムーヴ・キャンバス」のスペックに大きな差があるけれど、それは「ムーヴ・キャンバス」に非があるのではない。

「ムーヴ・キャンバス」の数値は、軽自動車としては標準的なもの。それだけEVである「サクラ」と「eKクロスEV」が抜きんでているのだ。

結果発表! 新型モデルナンバー1は?

それでは最後に、今回挙げたモデルの数字を優れた順に並べてみよう。

フェアレディZ」3.3kg/Nm
シビック・タイプR」3.4kg/Nm
CX-60 XDハイブリッド」3.47kg/Nm
「シビックe:HEV」4.63kg/Nm
「eKクロスEV」5.43kg/Nm
「サクラ」5.49kg/Nm
セレナ(ハイブリッド)」5.68kg/Nm 
ステップワゴン(ハイブリッド)」5.75kg/Nm
「クロストレック(4WD)」6.28kg/Nm
「クロストレック(FF)」6.08kg/Nm
「ソルテラ」7.52kg/Nm
「bZ4X」7.56kg/Nm
ノア/ヴォクシー(ガソリン車のFF)」7.92kg/Nm
「セレナ(ガソリン車のFF)」8.35kg/Nm
「ステップワゴン(ガソリン車のFF)」8.4kg/Nm
シエンタ(ガソリン車のFF)」8.76kg/Nm
「ムーヴ・キャンバス」9kg/Nm

三菱eKクロスEV
三菱eKクロスEV    宮澤佳久

こうして並べてみると、大型SUVである「CX-60」と軽EVである「サクラ」「eKクロスEV」が健闘。

また、ハイブリッドである「セレナ(ハイブリッド)」と「ステップワゴン(ハイブリッド)」も優れた数値となった。

どれも注目度の高いモデルは加速力にも光るものがあるのだろう。

記事に関わった人々

  • 執筆

    鈴木ケンイチ

    Kenichi Suzuki

    1966年生まれ。中学時代は自転車、学生時代はオートバイにのめり込み、アルバイトはバイク便。一般誌/音楽誌でライターになった後も、やはり乗り物好きの本性は変わらず、気づけば自動車関連の仕事が中心に。30代はサーキット走行にのめり込み、ワンメイクレースにも参戦。愛車はマツダ・ロードスター。今の趣味はロードバイクと楽器演奏(ベース)。

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