三菱ミラージュ生産終了 三菱黄金時代を支えた功労者 44年の歴史を振り返る

公開 : 2022.12.28 16:25  更新 : 2022.12.28 16:58

3代目 個性明確な4タイプ

1987年10月に登場した3代目は、3ドアハッチバックのみがリリースされ、女性を意識した「ファビオ」をはじめ「スイフト」、「サイボーグ」「ザイビクス」という個性明確な4タイプのバリエーションを設定。

145psのハイパワーを誇った1.6L DOHCターボの「サイボーグ」や、リアサイドウインドウをパネル化した2シーターの「ザイビクス」は、異色の存在だった。

3代目三菱ミラージュ
3代目三菱ミラージュ    三菱

オープンエア感覚のスーパートップ、文字の色などが昼と夜で変化するカメレオン機構メーターなどの装備に加え、スタビライザー特性とショックアブソーバ減衰力特性を同時に切り換えられるデュアルモードサスペンションやダブルアクションリアシート、チルト&テレスコハンドル、リヤチェックバックアップランプ、アップヒルキーパーなど、機能的で使いやすい装備も多数採用された。

翌年の1988年1月には「シャレた大人のハイクォリティセダン」として4ドアセダンもフルモデルチェンジされ、こちらにも「ヴィー」、「ファビオ」、「サイボーグ」というネームが与えられた。

ホイールベースを70mm延長、全高を25mmアップし、セダンとして居住空間を拡大。新たにディーゼル車やVCU(ビスカスカップリング)付センターデフ方式フルタイム4WDを追加した。

4代目 新世代のベーシックカー

1991年10月、柔らかな3次元曲面を採用した新感覚のスタイリングにフルモデルチェンジ。

「新時代のベーシックカー」を開発テーマに、エンジン、サスペンション、ボディなどの主要コンポーネントを一新。

4代目三菱ミラージュ
4代目三菱ミラージュ    三菱

「走りの良い小粋なタウンスポーティ」を狙った3ドアタイプ、「スタイリッシュな6ライトのエレガントサルーン」をめざした4ドアタイプ、それぞれに個性的なエクステリアを実現。

高密度のパッケージングにより居住性を大幅に向上させるとともに、量産で世界最小のV6 1.6Lや、超低燃費の1.5L MVV、1.5L DOHC、1.6L DOHC、1.8Lディーゼルターボなど多種のエンジンが設定された。

サスペンションはリアに新開発マルチリンクを採用。アクティブセーフティとして、アクセルを踏み過ぎてもクルマがコーナーからはみ出すことを防止するTCL(トラクションコントロールシステム)を装備、またABSを全車にオプションとして採用した。

1993年5月には、スポーティな新しい2ドアクーペ「ミラージュ・アスティ」を発売。

エアコン、パワーステアリング、パワーウインドウ、センタードアロック、キーレスエントリーなど充実した装備を採用しながら求め易い価格を実現。エンジンは1.3Lと1.5L DOHCを搭載した。

記事に関わった人々

  • 編集

    AUTOCAR JAPAN

    Autocar Japan

    世界最古の自動車雑誌「Autocar」(1895年創刊)の日本版。

関連テーマ

おすすめ記事

 

人気記事