何か良いことあった? 2022年振り返り 海外の自動車ライターが選ぶ「最高の思い出」

公開 : 2022.12.31 15:05

ピアス・ワード

取るに足りない出来事でもいいだろうか? 1月のある日、午前3時45分のこと。お尻の右側が痺れて目を覚ました。寝ている間に誰かに局所麻酔薬を打たれたんじゃないかと心配になったほどだ。

原因はマクラーレンGT。いや、本当に悪いのは、マクラーレンGTの乗り心地を確かめようと、24時間も車内に閉じこもった愚かなライターである。

マクラーレンGTでまさかの車中泊を決行。お尻が痺れて仕方がなかった。
マクラーレンGTでまさかの車中泊を決行。お尻が痺れて仕方がなかった。

しかし、GTは、快適性と優れたハンドリング、そして楽しいステアリングを見事に融合させた素晴らしい性能を発揮した。ノース・ウェールズまでドライブして、夜が明けるのを待ちながら景色とV8を楽しんだのはいい思い出。キャンピングカーとしては、理想的とは言えない。次回はプレミア・イン(英国のホテル)に泊まりたい。

レイチェル・バージェス

伝統的なモーターショーが黄昏時を迎えているように見えるのは、とても悲しい。それでも、10月のパリ・モーターショーのように、どんなに小規模でも、明るい照明、熱気あふれる会場、あらゆる実車に触れられること、そして一流の自動車会社の重役と自由に話せることから、わたしはできるだけ長くしがみつこうとしている。

ステランティスのボス、カルロス・タバレスCEOが次期排出ガス規制ユーロ7の導入をやめるようドラマチックに訴えかけたり、ルノー・グループのルカ・デ・メオCEOがプロトタイプの5ターボ3Eを量産するためにクラウドファンディングをするかもしれないと冗談を言ったりと、パリ・モーターショーから仕入れたネタで、その後数週間から数か月、多くの紙面が埋まっていった。

モーターショーは縮小傾向にあるが、ここで得られるものは決して少なくない。
モーターショーは縮小傾向にあるが、ここで得られるものは決して少なくない。

マーク・ティショー

「お金に糸目をつけないなら、どんなクルマを買いたいですか?」知り合って間もない人との会話で、わたし達の仕事の話になったとき、最も多く聞かれる質問だ。

この質問は非常に難しいもので、僕が目立たないハッチバックや地味な高級セダンを答えに挙げても、彼らはそれ以上会話を続けようとしないのだ。

フェラーリ・ローマと過ごした時間は、一生忘れることはないだろう。
フェラーリ・ローマと過ごした時間は、一生忘れることはないだろう。

しかし今、僕は彼らが聞きたいであろう新たな答えを手に入れた。フェラーリ・ローマである。6月のル・マン24時間レースではこのクルマでフランスに向かい、帰路もこのクルマで帰ってきたのだが、その能力の幅にすっかり魅了され、畏敬の念を抱いたものだ。見た目もいいし、性能もいいし、音もいいし、広くて実用的だし、言うことなし。あと、見た目がいいっていうのは、もう言ったっけ?

ハイライトは、わざわざ遠くのダイナーまで(ムール・フリットを食べに)運転したこと。レースのことはもう忘れてしまったけど(グーグルによるとトヨタが勝ったそうだ)、この経験は一生忘れないだろう。

記事に関わった人々

  • 執筆

    AUTOCAR UK

    Autocar UK

    世界最古の自動車雑誌「Autocar」(1895年創刊)の英国版。
  • 翻訳

    林汰久也

    Takuya Hayashi

    1992年生まれ。幼少期から乗り物好き。不動産営業や記事制作代行といった職を経て、フリーランスとして記事を書くことに。2台のバイクとちょっとした模型、おもちゃ、ぬいぐるみに囲まれて生活している。出掛けるときに本は手放せず、毎日ゲームをしないと寝付きが悪い。イチゴ、トマト、イクラなど赤色の食べ物が大好物。仕事では「誰も傷つけない」「同年代のクルマ好きを増やす」をモットーにしている。

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