このクルマ、覚えてる? 三菱が総力あげて開発 高級セダン「デボネア」 消えた名車の歴史をたどる

公開 : 2023.01.04 16:25

三菱の技術をすべて注いだ3代目

初代「デボネア」、「デボネアV」に続く3代目は1992年10月に発売。

三菱が持てる技術のすべてを注ぎ、サイズ、スタイル、性能において最高レベルを求めた高級セダンに仕上げた。

3代目デボネア
3代目デボネア    三菱

ボディサイズを大幅に拡大(全長+110mm、全幅+90mm)、曲線美のなかに豊かな個性と風格を醸し出す堂々としたプロポーション、ゆとりあふれるインテリア&トランクスペースなど、満ち足りたパッケージをウリにした。

ハイテク装備も惜しみなく盛り込まれた。レーザービームで前車との車間距離を測定し、危険が近づくと警報やトランスミッションのODレンジを自動的に解除する乗用車世界初のディスタンスウォーニング、後退時に後方の映像をコンソールの画面に映し出すリアビューモニター、ドアやトランクリッドを軽く閉めるだけで自動的に完全に閉まるアクティブパワーロック、キーレスエントリー操作をするだけで、シート、ヘッドレスト、ミラー、ステアリング角度を自動的に再現する三菱インテリジェントコクピットシステム(MICS)など、クラスにふさわしい装備を充実。

エンジンは、新開発のV6 3.5L DOHCとV6 3.0Lを設定するとともに、運転をサポートするファジィ制御「INVECS」を本格的に取り入れた。

1999年12月まで販売されたが、この3代目をもって「デボネア」は35年にわたる歴史に幕を閉じ、三菱の旗艦セダンの役割はプラウディア、およびディグニティ(2000年2月~)が引き継ぐことになった。

記事に関わった人々

  • 編集

    AUTOCAR JAPAN

    Autocar Japan

    世界最古の自動車雑誌「Autocar」(1895年創刊)の日本版。

関連テーマ

おすすめ記事

 

人気記事