ニュルでフェラーリ360を凌駕 ルノー・メガーヌ R.S.(III) 多彩なグレード 英国版中古車ガイド 

公開 : 2023.01.11 08:25

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マシュー・アシュモア氏:セレクト・モータースポーツ社代表

ルノーのR.S.魂を宿した素晴らしい仕上りです。生々しいドライビング体験を残しつつ、普段使いにも困らない快適性と低回転域でのトルクを備えています。ホットハッチとして、日常的な乗りやすさは魅力といえますよね」

ルノー・メガーヌ R.S.(III/2010〜2016年/英国仕様)
ルノー・メガーヌ R.S.(III/2010〜2016年/英国仕様)

「軽いモディファイを加えれば、サーキットでも見事な走りを披露します。殆どノーマルの状態から、本気のレース仕様まで多くの例を手掛けてきたので、自信を持っていえます」

「タイミングベルト交換には手間が掛かるので、経験のあるガレージへ持ち込んだ方が良いでしょう。タイミングは、パワー不足や燃費の悪化などにも影響を与えます」

知っておくべきこと

2012年のフェイスリフトで、標準のメガーヌR.S.は265psへパワーアップしている。ただし、この馬力はESPボタンを押した時のみ有効。通常は250psへ制限されている。

ESPボタンを長押しすると、スタビリティ・コントロールを切れる。フェイスリフト後の2世代目を検討している場合は、予め機能するか確かめたい。

ルノー・メガーヌ R.S.(III/2010〜2016年/英国仕様)
ルノー・メガーヌ R.S.(III/2010〜2016年/英国仕様)

F1ファンのために、ルノー・エンジンのレッドブル・マシンがシーズンタイトルを獲得した2012年にちなみ、レッドブルRB8リミテッドエディションというメガーヌ R.S.が投入されている。数は少ないが、探してみる価値はある。

英国ではいくら払うべき?

6000ポンド(約96万円)〜7999ポンド(約127万円)

初期の250psのメガーヌ R.S.を英国では探せる価格帯。走行距離は16万kmと長く、個人売買が中心。状態は疑わしい。

8000ポンド(約128万円)〜1万999ポンド(約175万円)

状態の良いメガーヌ R.S.250が含まれれてくる。公道用のカップシャシーだけでなく、本気のカップカーも英国では売買されている。走行距離は8万km前後へ短くなる。

1万1000ポンド(約176万円)〜1万5999ポンド(約255万円)

ルノー・メガーヌ R.S.(III/2010〜2016年/英国仕様)
ルノー・メガーヌ R.S.(III/2010〜2016年/英国仕様)

R.S.265が中心になるが、走行距離が短いR.S.250も狙える価格帯。ルノーを得意とするガレージが販売する例が増える。

1万6000ポンド(約256万円)〜1万9999ポンド(約319万円)

R.S.265 トロフィーやR.S.275 カップSなど、特に速いメガーヌが含まれてくる。

2万ポンド(約320万円)以上

状態の良いR.S.275 トロフィーRならこの価格帯から。

英国で掘り出し物を発見

ルノー・メガーヌ R.S.275 カップS 登録:2015年 走行距離:2万7300km 価格:1万8995ポンド(約304万円)

R.S.275 トロフィーRより公道寄りにチューニングされたグレードが、R.S.275 カップS。オプション扱いだった、オーリンズのサスペンションとアクラポビッチのマフラーが装備されている。英国での販売数は30台程度で、珍しい存在といえる。

記事に関わった人々

  • 執筆

    オリバー・ヤング

    Oliver Young 

    英国編集部ライター
  • 翻訳

    中嶋健治

    Kenji Nakajima

    1976年生まれ。地方私立大学の広報室を担当後、重度のクルマ好きが高じて脱サラ。フリーの翻訳家としてAUTOCAR JAPANの海外記事を担当することに。目下の夢は、トリノやサンタアガタ、モデナをレンタカーで気ままに探訪すること。おっちょこちょいが泣き所。

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