電動化してもV6ミドシップの特徴は残す マセラティMC20フォルゴーレ 初のEVスポーツ

公開 : 2023.01.07 18:05

ダヴィデ・グラッソCEOとの一問一答

――マセラティは電動化に伴い、ラインナップを拡大するのでしょうか?

「マセラティには、スポーツセダン、大型SUV、DセグメントSUV、グランドツアラー(スポーツクーペ)、そしてスーパースポーツカーがあります。つまり、5つの銘板を持つことになるのです」

「マセラティのようなブランドでは、これらのモデルを微調整し、洗練させ、完成度を高め続けることで、品質、デザイン、エモーション、パフォーマンス、ラグジュアリーが比類ないものであることを、消費者に実感してもらうことが目標になります」

――グレカーレは、マセラティが目指す「メインストリーム」なのでしょうか?

マセラティを率いるダヴィデ・グラッソCEO
マセラティを率いるダヴィデ・グラッソCEO

「『メインストリーム』の1つの解釈は、すべての人を喜ばせようとすることですが、それは決してネガティブなことではありません。なぜなら、『本質的な』アパレルを売るのであれば、メインストリームであることは絶対に正しいことだからです。しかし、わたし達はベーシックなアパレルではなく、クルマを、それも高級車を売っているのです」

「そのため、オールマイティに使えるという点では、マセラティ・グレカーレは『日常的で特別な存在』なのです。マセラティにメインストリームという言葉は似合いませんが、グレカーレは日常的で特別な存在なのです」

――最終的に利益率20%を目指しているそうですね。そのためには、パーソナライゼーションも重要になってくるのでしょうか?

「フオリセリエ・プログラム(マセラティのオーダーメイドプログラム)がますます発展していくでしょう。ただ、製造能力にも投資していますので、それが利益率にとって重要であることはおわかりいただけると思います」

「『行動の核心は、すべてお客様のためにある』ということにあります。現代の高級品の顧客は、他人と差別化するためにパーソナライズされたオブジェを手に入れるためなら、もっとお金を払ってもいいと考えています。パーソナライズは、快適性の問題であったり、美観の問題であったり、性能の問題であったり、時にはそのすべてであったりします。ですから、わたし達はそのための能力を構築しています。そして、それらを素晴らしい結果とともに提供するつもりです」

記事に関わった人々

  • 執筆

    フェリックス・ペイジ

    Felix Page

    英国編集部ライター
  • 翻訳

    林汰久也

    Takuya Hayashi

    1992年生まれ。幼少期から乗り物好き。不動産営業や記事制作代行といった職を経て、フリーランスとして記事を書くことに。2台のバイクとちょっとした模型、おもちゃ、ぬいぐるみに囲まれて生活している。出掛けるときに本は手放せず、毎日ゲームをしないと寝付きが悪い。イチゴ、トマト、イクラなど赤色の食べ物が大好物。仕事では「誰も傷つけない」「同年代のクルマ好きを増やす」をモットーにしている。

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