ルノーメガーヌ・セニック(1994年)

フルサイズミニバンのエスパスの成功に続いて、ルノーは7人乗りのコンパクトミニバンという概念を打ち出す。メガーヌのプラットフォームをベースにした(初期のモデルはメガーヌ・セニックと呼ばれた)セニックは、実際には5+2と言えるレイアウトを採用している。5人乗りSUVに市場を奪われるまで、よく売れるカテゴリーであった。

ルノー・メガーヌ・セニック(1994年)
ルノー・メガーヌ・セニック(1994年)

トヨタRAV4(1994年)

ランドローバーディフェンダースズキSJ、ジープなど、四輪駆動のオフローダーはRAV4が登場する以前にもたくさんあった。しかし、オフローダーの利点とコンパクトハッチバックの効率性を両立させ、使い勝手の良いパッケージにしたのがRAV4である。現在では、世界で最も売れているクルマの1つとなっている。

トヨタRAV4(1994年)
トヨタRAV4(1994年)

トヨタ・プリウス(1997年)

当初はややぎこちないスタイリングと限られた実用性しか備えていないプリウスだが、今では当たり前になっているハイブリッド車のテンプレートを作り上げた。1997年に発売された初代プリウスは、ライバルに2年先んじた存在だった。その効率的かつ未来的な設計により、多くの著名人の愛車にも選ばれている。

2023年1月、5代目となる最新型が発売された。世界で電動化が叫ばれる中、プリウスは今後どのような道を走っていくのだろうか。

トヨタ・プリウス(1997年)
トヨタ・プリウス(1997年)

日産キャシュカイ(2006年)

クロスオーバー市場は、これまでずっと活況を呈してきたように思われるが、日産キャシュカイはこのブームの火付け役と言われている。実質的には小型のSUVであり、SUVのメリットを享受しながらもランニングコストを抑えたモデルである。

多用途性と効率性の高さがヒットし、日本(デュアリス)での販売終了後も海外で活躍を続けている。2代目以降、北米では「ローグスポーツ」として販売されている。

日産キャシュカイ(2006年)
日産キャシュカイ(2006年)

日産リーフ(2010年)

日産リーフの登場以来、EVを取り巻く環境は大きく変わった。今でもEVの多くは、もともとエンジン車として設計されたクルマをベースとしているが、リーフは当初からEVとして設計されていた。

そのためスペース効率に優れ、運転しやすく、(少なくとも都市部であれば)十分な航続距離を持つことができた。EVでも実用的かつ手頃な価格のファミリーカーを作れるということを世界に示したクルマだ。

日産リーフ(2010年)
日産リーフ(2010年)

テスラモデルS(2012年)

1回の充電で400km以上走行可能なモデルSは、幅広い生活スタイルにフィットする最初のEVであった。スーパーカー並みの性能も大いに注目を集め、EVは決して退屈な乗り物ではないと示した。

登場から10年、競合他社はまだテスラに追いついていないが、このクルマが自動車業界を電動化の未来へ動かしたことは間違いないだろう。

テスラ・モデルS(2012年)
テスラ・モデルS(2012年)

記事に関わった人々

  • 執筆

    AUTOCAR UK

    Autocar UK

    世界最古の自動車雑誌「Autocar」(1895年創刊)の英国版。
  • 翻訳

    林汰久也

    Takuya Hayashi

    1992年生まれ。幼少期から乗り物好き。不動産営業や記事制作代行といった職を経て、フリーランスとして記事を書くことに。2台のバイクとちょっとした模型、おもちゃ、ぬいぐるみに囲まれて生活している。出掛けるときに本は手放せず、毎日ゲームをしないと寝付きが悪い。イチゴ、トマト、イクラなど赤色の食べ物が大好物。仕事では「誰も傷つけない」「同年代のクルマ好きを増やす」をモットーにしている。

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