英国の自動車・二輪車メーカーまとめ 前編 個性が強すぎる全106社を総ざらい

公開 : 2023.01.21 18:25

ブラッドショー・エレクトリック・ビークル

ブラッドショーは、英国最大の産業用EVメーカーである。そのほとんどが空港や倉庫で使用されるため、飛行機で英国を訪れた際、知らず知らずのうちに目にしていることも多いのではないだろうか。

一方で、都市部向けの小型の電動商用車も製造している。その1つ、グーピルG6は1回の充電で150km走行可能で、ドロップサイド、バン、ティッパーなど複数のボディタイプがある。また、1975年の創業以来、イングランド東部のピーターバラを拠点とする家族経営の企業でもある。50人以上のスタッフを雇用し、これまで数千台の車両を生産している。

ブラッドショー・エレクトリック・ビークル
ブラッドショー・エレクトリック・ビークル

バックランドB3モーターカンパニー

高い水準で三輪車を生産してきたバックランドは、ウスターシャー州の一軒家で友人3人が運営している。フォードの4気筒エンジンを搭載し、チェーンで後輪を駆動する三輪車は、少しずつアップデートが施されている。

この三輪車は、車体全体を傾けて後輪とサスペンションにアクセスするユニークなボディピースを備えている。決して安物ではなく、出来栄えは素晴らしい。これまでに23台が販売されたが、今後もさらに増えることだろう。

バックランドB3モーターカンパニー
バックランドB3モーターカンパニー

ケータハム

1959年、グラハム・ニアーン氏がロータススポーツカーを販売するためにケータハム・カーズを設立したとき、この会社が今後どれほどの発展を遂げるか、想像もつかなかっただろう。1973年、ケータハムはロータス・セブンの権利を買い取り、今でも親しまれているシリーズ3の形状で販売するようになった。

やや不格好なシリーズ4は、ケータハムではわずか40台しか製造されず、後継のスーパーセブンも年間100台程度しか売れなかったが、サーキットでの走行性能や独自のレースシリーズに注目が集まるようになり、売上を伸ばした。現在、ケータハムのセブンは全モデルで年間約500台販売されており、自宅で制作できるキットカーも人気を博している。

ケータハム
ケータハム

ケイトン

英国ではクラシックカーの典型となっているオースチンヒーレーレストモッドを手掛けるケイトン。少量生産車、プロトタイプ、ワンオフ車を製造し、自動車産業で大きな影響力を持つインビサジ・グループ(Envisage Group)に属している。

このような技術力により、ヒーレー100を改造したヒーレー・バイ・ケイトンが誕生した。ダリル・スクリブン氏率いる開発チームは、オリジナルのエンジンをベースにした最高出力187psの3.0Lを搭載したマシンを製作。非力に思えるかもしれないが、わずか920kgの車重の中では十分なパフォーマンスを発揮する。ヒーリー・バイ・ケイトンは25台のみ生産され、価格は47万4000ポンド(約7600万円)から。

ケイトン
ケイトン

記事に関わった人々

  • 執筆

    AUTOCAR UK

    Autocar UK

    世界最古の自動車雑誌「Autocar」(1895年創刊)の英国版。
  • 翻訳

    林汰久也

    Takuya Hayashi

    1992年生まれ。幼少期から乗り物好き。不動産営業や記事制作代行といった職を経て、フリーランスとして記事を書くことに。2台のバイクとちょっとした模型、おもちゃ、ぬいぐるみに囲まれて生活している。出掛けるときに本は手放せず、毎日ゲームをしないと寝付きが悪い。イチゴ、トマト、イクラなど赤色の食べ物が大好物。仕事では「誰も傷つけない」「同年代のクルマ好きを増やす」をモットーにしている。

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