英国の自動車・二輪車メーカーまとめ 前編 個性が強すぎる全106社を総ざらい

公開 : 2023.01.21 18:25

キャタピラー

キャタピラーは米国の会社だが、55年以上にわたって英国で機械を作り続けているため、ここで取り上げたい。同社は現在、英国内に16の拠点を持ち、ディーゼルエンジンからソーラータービンまで、あらゆるものを製造している。車両分野では、建設業向けのレスター工場と、土砂運搬用のアーティキュレートトラックを製造するピーターリー工場の2か所を稼働させる。

中でもレスター工場は、キャタピラーが米国以外の国で最初に設立した工場である。英国で製造された車両の数は明かされていないが、同社によると、世界中で400万台以上の同社製品が使用されているという。

キャタピラー
キャタピラー

CCM

CCM(クルー・コンペティション・マシン)は、オフロードバイクのメーカーとしてよく知られている。現在のスピットファイア・シリーズは、外観こそカフェレーサーのようなスタイルだが、コアとなる600cc単気筒エンジンは、その伝統を今に伝えている。CCMは軍用バイクや四輪バイクも製造しており、顧客にオフロード走行のライダートレーニングも提供している。スピットファイア・シリーズには幅広いオプションが用意され、好みに合わせてカスタマイズすることができる。

CCM
CCM

チェシル

ポルシェ356スピードスターのような見た目のこのクルマは、ミッドランド地方の出身である。チェシルは現在、ウェスト・フィールドスポーツカー社の傘下に入っているが、それ以前は社名の由来となったドーセット州(チェシル・ビーチという砂浜が有名)で製造されていた。

最高傑作とみなされているレプリカ、チェシル356スピードスターは、キットを購入して自宅で作ることも、完成車として購入することも可能だ。1991年以来、500台以上が生産され、現在では航続距離320kmのEVも販売されている。

チェシル
チェシル

コンバット・ビークルズ

コンバット・ビークルズは、その名の通り軍用車メーカーであり、現在約4000台の車両が英国陸軍で運用されている。それほど多くはないように思われるかもしれないが、チャレンジャー戦車、ウォーリア歩兵戦闘車、ティリー装甲車などを考えると、相当な数であることがわかる。

BAEシステムズのグループの一部であるコンバット・ビークルズは、フィルトン、ニューカッスル、テルフォードに工場を構えている。チャレンジャー戦車は、1200psのV12ターボディーゼルエンジン、6速の前進ギアと2速の後退ギアを搭載。最近のアップグレードプログラムにより、2035年まで使用される予定だ。

コンバット・ビークルズ
コンバット・ビークルズ

記事に関わった人々

  • 執筆

    AUTOCAR UK

    Autocar UK

    世界最古の自動車雑誌「Autocar」(1895年創刊)の英国版。
  • 翻訳

    林汰久也

    Takuya Hayashi

    1992年生まれ。幼少期から乗り物好き。不動産営業や記事制作代行といった職を経て、フリーランスとして記事を書くことに。2台のバイクとちょっとした模型、おもちゃ、ぬいぐるみに囲まれて生活している。出掛けるときに本は手放せず、毎日ゲームをしないと寝付きが悪い。イチゴ、トマト、イクラなど赤色の食べ物が大好物。仕事では「誰も傷つけない」「同年代のクルマ好きを増やす」をモットーにしている。

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