英国の自動車・二輪車メーカーまとめ 前編 個性が強すぎる全106社を総ざらい

公開 : 2023.01.21 18:25

クロスレ

最も古い歴史を持つレーシングカー・コンストラクターの1つであるクロスレは、1957年以来、美しいマシンを作り続けている。創業者のジョン・クロスレ氏は、才能あるドライバーで、クラブレースで自分のマシンを使って活躍していた。

北アイルランドに本拠を置く同社は、現在3種類のモデルを展開している。「トライアル」はホンダ製エンジンを、「9S」は最高出力220psのフォード製ゼテック・エンジンを搭載する。「HTP」は、9Sをベースにヒストリックレースのレギュレーションに合わせて作られたモデルで、BMWまたはフォードのツインカムを搭載している。

クロスレ
クロスレ

デア

ジネッタを設立した4人のウォークレット兄弟のうち2人(アイバーとトレバー)が、初期のスポーツカー「G4」を再び世に送り出すために立ち上げたのがデアだ。すぐに「G12」も追加され、日本への輸出だけでなく、英国内にも販売されるようになった。

現在までに約150台のG4が生産され、そのほとんどが130psのフォードの1.8Lゼテック・エンジンを搭載している。ミドマウントのG12は、フォード・デュラテック・エンジンを使用し、最高出力は300psとなる。いずれのモデルも、優れたハンドリングが設計思想の基本にあり、1960年代のクラブレーサーを彷彿とさせる非常に美しいボディを持っている。

デア
デア

ダリアン

エイドリアン・エヴァンス氏は1967年にダブリアン社(ダリアンではない)を設立し、ロンドンでヒルマンインプをベースとしたクルマの販売を開始する。同社は1983年までさまざまなモデルを生産し、その多くがモータースポーツに傾倒している。そして1984年、ティム・ダフィー氏が経営するダリアン・カーズがダブリアンの事業を引き継ぎ、ウェールズ西部に拠点を置くことになった。

自動車メーカーの本社としては辺鄙な場所だが、生産する車両は主にターマック・ラリーに使用されるため、ダリアンにとっては好都合と言えるだろう。ちなみにラリーでは定期的に好成績を残している。また、1960年代のダブリアンを作るためのキットも販売している。

ダリアン
ダリアン

デビッド・ブラウン・オートモーティブ

その名前からアストン マーティンのDBモデルを思い浮かべるかもしれないが、全く無関係の別会社であり、ニューポート・パグネルではなくシルバーストンのレースサーキットを拠点にしている。しかし、ジャガーをベースとするスピードバックというモデルは、アストンDB5やDB6に限りなく似ている……。とはいえ、これらはハンドビルド車である。

ミニ・リマスタードは、クラシックミニを全面的に改良し、モダンでラグジュアリーなキャビンを実現したモデルだ。しかし、他人とかぶることはまずないとしても、このクルマに7万5000ポンド(約1億2000万円)という値段がついていることに驚く人もいるかもしれない。

デビッド・ブラウン・オートモーティブ
デビッド・ブラウン・オートモーティブ

記事に関わった人々

  • 執筆

    AUTOCAR UK

    Autocar UK

    世界最古の自動車雑誌「Autocar」(1895年創刊)の英国版。
  • 翻訳

    林汰久也

    Takuya Hayashi

    1992年生まれ。幼少期から乗り物好き。不動産営業や記事制作代行といった職を経て、フリーランスとして記事を書くことに。2台のバイクとちょっとした模型、おもちゃ、ぬいぐるみに囲まれて生活している。出掛けるときに本は手放せず、毎日ゲームをしないと寝付きが悪い。イチゴ、トマト、イクラなど赤色の食べ物が大好物。仕事では「誰も傷つけない」「同年代のクルマ好きを増やす」をモットーにしている。

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