英国の自動車・二輪車メーカーまとめ 中編 個性が強すぎる全106社を総ざらい

公開 : 2023.01.21 18:45

ロータス

1965年にコーリン・チャップマン氏がハートフォードシャーのチェスハントにあった会社をヘセルに移して以来、ロータスはこの地を拠点としている。ここは元米国空軍の基地で、22ヘクタールの敷地には新型車やレーシングカーを試すのに最適な全長4kmのテストコースがある。ロータスにとって理想的な場所だ。

現在、中国の大手企業であるジーリーがロータスの株式の51%を所有し、新型車開発に多額の投資を行っている。電動スーパーカーのエヴァイヤを発表をするなど、ロータスは新しい時代に足を踏み入れたところだ。象徴的なエリーゼ、エキシージエヴォーラの生産は2021年末に終了し、新型のエミーラエレトレに道を譲ることになった。

ロータス
ロータス

マーリン

マーリンは、1979年にロールス・ロイス出身のエンジニア、ポール・ムーアハウス氏が「ロードスター」を発表したのが始まりだった。複数のモデルがリリースされ、現在はデヴォン州を拠点に実業家テリー・マシューズが経営している。

代表的なモデルとして、クラシカルなボディにBMWのエンジンを載せて高いパフォーマンスを発揮する「スポーツスター」を販売。ロータス・エリーゼに似たコンセプトの「5EXi」は、軽量なサーキットマシンで、レースでも成功を収めている。

マーリン
マーリン

マクラーレン

サリー州ウォキングは、高性能なスーパーカーを製造する場所としては、あまり知られていない。しかし、マクラーレン・テクノロジー・センターは、普通の自動車工場ではない。ノーマン・フォスター卿の設計による50万平方メートルの敷地には、自動車開発に使用する風洞から発生した熱を冷却するための湖がある。

テクノロジー・センターでは、約1000人がさまざまなモデルの製造や、F1チームの運営に携わっている。2021年、マクラーレンは世界で2673台を販売したが、半導体不足やパンデミックの影響で販売台数は減少している。

マクラーレン
マクラーレン

メティス・モーターサイクル

歴史ある二輪車メーカー、メティスの名は、2005年に新しいオーナーのもとで復活した。新オーナーのゲイリー・リジ氏は、単に旧モデルの再販ではなく、新しいエンジンを搭載した新型車の開発に着手する。そして、排気量997ccの8バルブエンジン「アデレード」が設計され、生産がスタートした。

メティスのラインナップには、スティーブ・マックイーン・デザートレーサーというモデルがあり、その名の通り米国俳優のスティーブ・マックイーンが1960年代に所有していたメティスのデザインを踏襲している。このほかにも、オックスフォードシャー州ファーリングドンの工場で、一台一台手作業で生産されるオーダーメイドのモデルもある。

メティス・モーターサイクル
メティス・モーターサイクル

記事に関わった人々

  • 執筆

    AUTOCAR UK

    Autocar UK

    世界最古の自動車雑誌「Autocar」(1895年創刊)の英国版。
  • 翻訳

    林汰久也

    Takuya Hayashi

    1992年生まれ。幼少期から乗り物好き。不動産営業や記事制作代行といった職を経て、フリーランスとして記事を書くことに。2台のバイクとちょっとした模型、おもちゃ、ぬいぐるみに囲まれて生活している。出掛けるときに本は手放せず、毎日ゲームをしないと寝付きが悪い。イチゴ、トマト、イクラなど赤色の食べ物が大好物。仕事では「誰も傷つけない」「同年代のクルマ好きを増やす」をモットーにしている。

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