英国の自動車・二輪車メーカーまとめ 中編 個性が強すぎる全106社を総ざらい
公開 : 2023.01.21 18:45
MKカーズ
MKインディは、その品質の高さとレースでの活躍により、英国キットカー業界の最大手の1つに成長した。その始まりは、2000年に他のキットカーメーカーに部品を供給していたことから発展した、2シーター・スポーツカーだ。同社はエセックス州レインに本社を置き、これまでに1000台以上のキットカーや完成車を製造してきた。
インディという名前は、発売当初から独立したリアサスペンションを備えていたことから名付けられた。求められる予算と性能に応じて6種類のモデルを展開しているが、寸法はすべて同じで、ボディパネルも共有している。
自社製のシャシーを使用し、一部のモデルにはフォードのコンポーネントを、その他のモデルにはマツダMX-5のものを流用する。また、ホンダS2000や高度にチューニングされた二輪車用エンジンを搭載し、高性能なサーキットマシンを作ることも可能だ。
モーガン・モーター・カンパニー
モーガンは、1909年に創業した英国人一族の所有ではないものの、今もウスターシャー州マルバーンにある工場で、ほぼ手作業でクルマを製造している。少ない生産台数と労働集約的な製造方法では生き残れないと言われる中、モーガンは力強く成長を続けている。特に、2016年に発表された新型の三輪車、3ホイーラーがその成長に一役買ったと言える。
現在のラインナップは、四輪車のプラス・フォーとプラス・シックス、そして3ホイーラーの後継として2022年に登場した新型スーパー3があり、いずれも好評を博している。全モデル合わせて、毎年約800台が製造されているのだが、なかなか納車待ちを解消できないようである。今後はスーパー3を主役に、米国市場への本格展開も計画しており、さらなる飛躍が期待される。
モーリス・コマーシャル
1940年代から1960年代まで、英国製商用バンの定番だったモーリスJタイプ。電動化が進む現代に、レトロデザインの新型EV「JE」として復活を遂げた。モーリス・コマーシャル社が設計し、ウスターシャー州イーブシャム近郊の工場で年間1000台を製造する予定だ。
新型JEは2022年末に発売され、予約受付が開始された。6万ポンド(約940万円)と高価だが、400kmの航続距離と最大1000kgの積載量を持つ。
MSTカーズ
外観も走行性能もフォード・エスコートに似ている。しかし、ラリーで培った経験をもとに生まれた独自の全く新しいモデルなのだ。Mk1とMk2の2種類が用意され、外観はそれぞれフォード・エスコートMk1、Mk2と同じ。
MSTカーズはウェールズ北部に拠点を置き、社内で全車両を組み立てている。公道仕様とラリー仕様を選択でき、標準装備として最高出力200psのフォード製2.5Lデュラテック・エンジンを搭載する。300ps以上へのアップグレードも可能で、価格はいずれのモデルも約9万ポンド(約1400万円)からとなっている。
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