英国の自動車・二輪車メーカーまとめ 後編 個性が強すぎる全106社を総ざらい

公開 : 2023.01.21 19:05

トルネード・スポーツ・カー

トルネード・スポーツ・カーズは、1984年にマクラーレンM6のレプリカを製作したのが始まりで、1989年にはフォードGT40のレプリカTS40をラインナップに追加した。後者はすぐに販売が軌道に乗り、以来、同社の主力商品として人気を博している。キットカーまたは完成車として約1000台を売り上げたという。

この功績から、トルネードは世界でも有数のGT40レプリカメーカーとして知られるようになり、その品質はもちろん、自宅でも比較的容易を製作できる点が注目されている。パワートレインには通常、フォードシボレーのミドマウントV8エンジンが用意され、完全車には、最新のフォード製5.0L V8エンジン「コヨーテ」が使用される。

トルネード・スポーツ・カー
トルネード・スポーツ・カー

タイガー・レーシング

ジム・ダドリー氏は、スポーツカーの設計と製造を数多く手がけており、タイガー・レーシング社の長い歴史の中で、10以上のモデルを提供してきた。ロータス6を模した可憐なHS6から、0-97km/h加速の世界記録を樹立したツインエンジンのZ100まで、さまざまなマシンが生み出されている。

ライトウェイトスポーツカーをテーマとしたモデルが中心だが、ERA30はロータス23に近いスタイルを持っている。最も人気のあるモデルはR6で、最高出力177psのフォード製2.0Lエンジンと5速MTを搭載し、価格は1万9995ポンド(約310万円)から。タイガーのモデル現在、ケンブリッジシャー州ウィスベックの工場で製造されている。

タイガー・レーシング
タイガー・レーシング

トニック・カーズ

トニックRは、ウィル・バクスター氏、コリン・ウィリアムズ氏、ポール・フィルポット氏、アンガス・フィトン氏による大学のデザインプロジェクトとして誕生した。販売面で成功を収め、現在はトニック・カーズの旗印のもと、コリン・ウィリアムズ氏が運営している。

車名はトニックCBに変更されたが、外見は大学時代のオリジナルとケータハム・セブンに非常によく似ている。CBにはロード仕様とサーキット仕様があるが、年間生産台数は12台に制限されている。

トニック・カーズ
トニック・カーズ

トヨタ

トヨタは、1992年からダービーシャー州バーナストンの工場で自動車を生産している。最初に出荷されたのはカリーナEだ。以来、英国では約450万台のトヨタ車が組み立てられており、その中には「欧州車を超えるトヨタの欧州車」として開発されたアベンシスが200万台弱含まれている。

現在、このバーナストン工場ではカローラを生産し、ノース・ウェールズにあるディーサイド工場ではエンジンを生産している。後者では600人を雇用し、2021年には25万7395基のエンジンを出荷した。また、同年、トヨタは英国で13万1024台の自動車を製造した。

トヨタ
トヨタ

記事に関わった人々

  • 執筆

    AUTOCAR UK

    Autocar UK

    世界最古の自動車雑誌「Autocar」(1895年創刊)の英国版。
  • 翻訳

    林汰久也

    Takuya Hayashi

    1992年生まれ。幼少期から乗り物好き。不動産営業や記事制作代行といった職を経て、フリーランスとして記事を書くことに。2台のバイクとちょっとした模型、おもちゃ、ぬいぐるみに囲まれて生活している。出掛けるときに本は手放せず、毎日ゲームをしないと寝付きが悪い。イチゴ、トマト、イクラなど赤色の食べ物が大好物。仕事では「誰も傷つけない」「同年代のクルマ好きを増やす」をモットーにしている。

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