英国の自動車・二輪車メーカーまとめ 後編 個性が強すぎる全106社を総ざらい
公開 : 2023.01.21 19:05
TRスーパーカーズ
TRスーパーカーズ・スピード12に見覚えがあるとすれば、それはTVRスピード12の後継モデルだからだ。同社のスピード12は、6.0L V12ツインターボを搭載した最高出力1026psのマシンで、最高速度350km/hを達成する。
製造は、ブラックプールにある旧TVRの工場からすぐのランカシャーの拠点で行われる。TRスーパーカーズは、エンジン用の精密部品を製造するヘリカル・テクノロジーの一部門であるため、スピード12の製造に適した環境となっているのだ。
トライデント・スポーツカーズ
ハンドメイド、スポーツカー、センセーショナルなパフォーマンス、6.6L V8エンジン、これらすべての要素がトライデントの「アイセニ」と「マグナ」というスポーツカーに揃っている。そして、意外なことにエンジンはターボディーゼルである。
ノーフォークに本拠を置くトライデントは、トルク・マルチプリケーション技術によって、エントリーモデルで最高出力402psと最大トルク96.8kg-m、アップグレードモデルで435psと131.0kg-mを実現したのである。さらに、670psと145kg-mを発揮するモデルもある。
スポーツカーに求められる性能はもちろん、1回の給油で2400km以上走行できるという燃費の良さも特徴の1つだ。
トライキング
モーガンが三輪車の復活を考えるずっと以前から、トライキングは、三輪の小型スポーツを望む人たちに応えてきた。トニー・ディヴィー氏が設計した初代モデルは、細部まで作り込まれており、1977年に発売された。それ以来、ノーフォークに置かれたトライキングの工場から、キットカーまたは完成車として安定的に出荷され続けている。
現在の4代目タイプ4に加え、初代のスタイルを再現したタイプ1も最近登場した。これまでに約200台が製造され、価格は、モトグッツィのVツインエンジンとトランスミッション以外のほぼすべてを含むキットで約8500ポンド(約130万円)から。また、トライキングは、2万ポンドから顧客の希望に合わせたものを作ってくれる。
トライアンフ・モーターサイクル
トライアンフは、英国自動車産業における偉大な成功事例の1つである。かつて業績悪化により破綻の危機を迎えたとき、ジョン・ブルーア氏が同社を買収し、世界に好まれる二輪車ブランドへと徐々に変貌させていった。
2021年、トライアンフは5万6600台の二輪車を販売した。ミッドランドにあるヒンクレー工場は今も製造の中心地となっている。また、ブラジルとタイでも組み立てを行っている。