英国の自動車・二輪車メーカーまとめ 後編 個性が強すぎる全106社を総ざらい
公開 : 2023.01.21 19:05
TVR
英国に拠点を置く自動車メーカーの中で、TVRほど波乱万丈の歴史を歩んできた会社は少ない。TVRは現在、新型グリフィスの開発を進めており、V8ガソリンエンジン仕様とEV仕様を揃える予定だ。V8仕様は2024年に発売予定で、5000ポンド(約80万円)のデポジットで予約を受け付けている。
TVRは、自動車業界での経験を持つレス・エドガー氏、ジム・ベリマン氏、ジョン・チェイシー氏の3人が代表を務めている。製造拠点は、ウェールズのエブブ・ベールに設立される予定だ。
アルティマ・スポーツカーズ
リー・ノーブル氏は、1983年に発売された初代アルティマをデザインした人物として知られている。その後、1992年にスポーツを発表し、これを原型とするRSというモデルが現在もレスター工場で製造されている。
RSはシボレーV8エンジンを搭載し、最高出力1200psを発揮。0-97km/h加速2.3秒、最高速度400km/hに達するハイパーカーである。それでも、自宅での組み立てで約6万ポンド(約950万円)から、完成車では約10万ポンド(約1580万円)から購入することが可能だ。
ヴォグゾール
ヴォグゾールの名前は、元々会社があったロンドンの地域名(ヴォグゾール・ブリッジという橋が有名)に由来する。1905年にルートンに移転し、現在はリバプール近郊のエレスメア・ポート工場を中心に自動車製造が行われている。主力車種のアストラは2022年半ばまでここで製造されていた。
2023年からは、エレスメア・ポート工場で商用EVのコンボe(シトロエン、プジョー向けも含む)が製造される予定だ。英国独自のブランドだが、現在はステランティスの傘下にあり、基本的にオペルとモデルを共有している。
ウェストフィールド
ウェストフィールドは、その活躍がほとんど評価されていない会社である。クリス・スミス氏がロータスXIのレプリカを発売したのが始まりで、その後ロータス7のレプリカを手掛けるようになった。
しかし、これにケータハム・カーズからクレームが入ったため、ウェストフィールドはデザインを変更してSEというモデルを製作した。それ以来、あらゆるタイプのモデルを1万1000台以上製造してきた。
現在のラインナップとしては、スポーツとXIを展開し、前者はケータハム・セブンと同様に完成車またはキットカーとして購入できる。また、ポルシェ356のレプリカであるチェシル・スピードスターも販売しており、ガソリン仕様とEV仕様を用意している。さらに、自動運転のPOD車両も製造しており、現在ヒースロー空港の第5ターミナルで使用されている。